2018年2月6日火曜日

「ネット中立性」撤廃問題とはこういうことか

「ネット中立性」撤廃の問題を体を張って説明した男性、みんなから(狙いどおり)嫌われる | ギズモード・ジャパン:

 昨年アメリカでは「ネット中立性」の撤廃が決定し、大きな批判が湧き起こりました。インターネットは当然ワールドワイドなものですし、中でもアメリカの対応は世界の潮流を決めかねないので、我々は日本にいるから関係ないとは言っていられません。この山ちゃんウェブログでもIoTと絡めて一度取り上げましたが、「ネット中立性」が無くなることがピンとこない人も多いと思います。今回、YouTuberのRob Bliss氏が、道路を使って「ネット中立性」が失われるってこういうことだよっていう分かりやすい動画を公開していますという話題です。


 その動画がこちら(↑)。突然、車線をひとつコーンで通行不可能にし、もうひとつの車線のど真ん中を自転車でノロノロノロノロ運転するBliss氏。当然、渋滞が起こり自動車の運転手はクラクションや怒声を浴びせます。警察官も集まってきてコーンを除去し、「今度やったら逮捕するからな」怒鳴ります。この道路で彼らが感じた怒りこそ、実は「ネット中立性」が奪われた怒りの正体です。「渋滞を起こすな!」「トラフィック(交通)を遅くしてる!」「お前だけの道路じゃないんだ!」などなど。

 この時のBliss氏と警官のやりとり。

警官:これ以上交通の邪魔をしたら…
Bliss氏:普通のスピードで通過させたら、誰も僕のサービス(5ドルでもう一つの車線を通れる)を購入してくれないでしょ。
警官:いやいや…

警官:なんでこんなことやってるんだ?!
Bliss氏:僕は、自動車の自由を回復させようとしてるんです。
警官:ノー!!

 全く話が噛み合っていないですよね。それは「誰もが等しく道路を通行できる権利(≒ネット中立性)」が、我々にとって当たり前の権利だと思っているからです。しかし、ネット中立性撤廃派の言い分は違います。今回の例では、5ドルの追加費用を払った人はいいサービス(もう一つの車線を快適に走れる)を受けられ、お金を払わない人はそれなりのサービス(渋滞の車線を走る)しか受けられない。これこそが「自由」「自由競争」だという論理なのです。

 一般道の例だと少し分かりにくいですが、有料道路とか高速道路をイメージしてみればいいかも知れません。我々は一般道を走っていればガソリン代くらいで済むのに、わざわざ余計なお金を払ってまで高速道路や有料道路を走ることがありませんか。それは信号のない道路を快適に走れるとか、一般道を走るよりも目的地に早く着くというサービスを受けているわけです。もっと言えば、高級レストランとファーストフードの違いでもいいかも知れません。食事そのものもそうですが、高い食事代を支払って至れり尽くせりのサービスを受けられる高級レストランと、やすい食事代でセルフサービスか簡素なサービスのファーストフード。もちろん、どちらを選択するかは我々消費者の自由です。これこそが、ネット中立性撤廃はの唱える「自由」というわけです。道路や食事だけでなく、我々を取り巻く様々なサービスには、「中立」ではなく「自由」があります。むしろインターネットにだけ自由がないことこそ不自然で、あるべき姿ではないと。

 もちろんこんな簡単化した例で、「ネット中立性撤廃」問題の全てが分かるわけではありません。そんな方はWIkipediaなどでより詳しく調べてみることをお勧めします。インターネットは、今や我々の生活の欠かせないインフラになっています。その中立性が奪われることに、もっと怒りを示すべきではないかと。

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