2018年2月14日水曜日

オフィスよりもカフェで作業するのがオススメな理由

コーヒーショップでは集中できるのに、オフィスではなぜ気が散ってしまうのか | HBR.ORG翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー:

 今回の主題は、うるさいカフェでノートパソコンを開いて仕事するのも、あながち無駄ではないというお話です。少し前にノマドワーカーなんて言葉が流行って、カフェでノートパソコンを開いてカタカタする人が多かったものですが、わざわざうるさいカフェで作業しなくてもよかろうになんて思ったものでした。

 しかし実体験としては、むしろシーンとした図書館なんかよりもうるさいカフェや電車の中の方が集中できたりするのも事実です。実際、この山ちゃんウェブログの記事も朝の通勤電車の中で書いていることが多い気がします。最新の研究によれば、私たちの集中力は周囲の雑音そのもので失われるわけではないようです。むしろ適度なノイズは、創造的な仕事を助ける可能性があるのです。


 元記事では具体例として、イリノイ大学アーバナシャンペーン校のラビ・メータ氏による研究チームによる研究例が示されています。この研究では、被験者が4つのグループに分けられ、遠隔連想テスト(Remote Associates Test, RAT: 一見無関係に見える複数の言葉の関係を答えさせる)を受けます。各グループの条件の違いはノイズレベルで、完全な無音・50デシベル・70デシベル・85デシベルという4つのグループです。その結果、各グループの成績に有意な差はなかったのですが、70デシベル(カフェでの周囲の話し声に相当するノイズ)のグループは、突出して良い成績だったのです。

 面白いのは、集中力とか創造的な仕事のためには、シーンとした図書館のような環境でもオートバイのエンジン音のようなうるさい環境でもあまり変わらないということ、そして、最適なのは適度な背景ノイズ(うるさすぎず、無音でもない)なのだということです。元記事のなかでBurkus氏は、適度な背景ノイズは通常の思考パターンを壊し、それでいて集中することもできると述べています。外へ発散される思考の方向と内へ集中する思考の向きが、うまい具合に行ったり来たりして創造的な発想が生まれるのがちょうどカフェでの話し声くらいなのかもしれません。

 しかし一方で、自分のオフィスでは集中できないという声はよく聞きます。元記事の中でも、わざわざ自分のオフィスの向かいのコワーキングスペースを契約したという人の話が紹介されています。カフェ程度の雑音は創造的思考に適しているはずなのに、自分の実感としてもオフィスが集中して作業するのにあまりよくないと感じます。

 実は自分のオフィスで集中して作業できないのは、周囲の会話につい引き込まれてしまったり、集中しようとしても何かの邪魔が入ってしまったりすることなのです。実際、脳波記録装置を使った実験では、対面での交流や会話が、創造的プロセスに悪影響を与えることがわかっています。コワーキングスペースやカフェのノイズは、その内容に引き込まれたり自分の作業に割り込んで来ることはありません。

 つまりは、仕事に集中できる理想の場所は、ノイズのない空間ではなく、邪魔の入らない空間だということです。完全な無音ではなく、仕事や作業の邪魔にならない多少の背景ノイズがあるのがむしろいい。オフィスで集中して作業できないのに、カフェで仕事が捗る理由はまさにこれなのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿