2017年11月12日日曜日

チームで成果を出すコツは「デキる人を活かし切る」こと

「ウチは仕事の出来る人ほど、残業する」と語った経営者がいた。 | Books&Apps:

 今回は、働き方改革が叫ばれている2017年にはちょっと風当たりが強いかもしれない、安達裕哉氏の記事を元に、組織としての生産性を上げる方法について考えてみようと思います。念のため言っておくと、安達氏の元記事は2014年に書かれたもので、電通の女性新入社員の過労死から社会問題にまで発展した「働き方改革」が叫ばれる前に書かれた記事です。

 元記事で言われているのは、残業時間と仕事ができるかどうかには何らかの関係性があります。ただその関係性をどう判断するかは全く正反対の2つの考え方があって、1つ目は、残業をたくさんする人は定時内に仕事を終えられない無能な人だとする考え方です。それと正反対な2つ目は、残業をたくさんする人はそれだけ仕事熱心な人だという考え方です。直感的には、どちらかと言うとブルーカラーや単純作業の場合に、前者の考え方が当てはまりやすいような気がします。作業ベースの場合なら、だらだらと仕事をする人はテキパキとこなす人より時間ばかりかかる。それに対して、ホワイトカラーや頭脳系の仕事あるいはアーティスト系は後者の例も多いかもしれません。自分が関わっているソフトウェア開発も、ノッている時に定時だから続きはまた明日とやってしまうと、勢いが失われたりして仕事のデキが悪くなる場合があります。

 しかし、安達氏が出会った経営者の方の考え方はこのどちらとも違って、生産性の高い人物にしか残業をやらせないと言う考え方だと言うのです。仕事がデキない人にはとっとと定時に帰ってもらって、仕事がデキる人には残業してもらう。残業は許可制で、残業できることは仕事ができる人だと認められていると言う意味で、社内におけるステータスだと。

 この経営者の言葉を読ませて頂いて、自分はある人から聞いた、チームで成果を出すためのマネジメントの話を思い出しました。そのある人というのは、実は自分の父親なのです。父は、今では自分で事業をやっていますが、若い時は外資系の銀行に勤めていました。まだ高校生か大学生くらいだった自分に父が語ってくれたのは、急いで片付ける必要がある重要な仕事が発生した時、その仕事を暇な人と忙しい人のどちらに振るべきかという話でした。もちろんわざわざこんな質問をしてくるんですから、暇な人ではなく忙しい人に振るべきだという答えなのですが、暇な人というのは基本的には仕事のデキない人で、暇にしているということは新たな仕事が振られても頭の切り替えにまず時間がかかる。それに対して忙しい人というのは、仕事がデキる人で、かつ現在忙しくしていると言うことはノッテいる状態。暇な人に仕事を振っても、エンジンがかかるのが遅いばかりかアウトプットのレベルも低い。それに対して忙しい人は、エンジン全開状態なので新たな仕事も右から左にやっつけることができ、かつ出来栄えも素晴らしい。「急ぎ」で「重要」という仕事をどちらに振るべきかは、自ずとわかるはずだと言うのです。

 当時の父の仕事と自分の仕事は分野も中身も違いますが、自分も仕事を人に振る時は、その仕事が重要なものであればデキる人に振るようにしています。以前に少し大きめの開発をやっていた時、自分のチームはプログラマー6人で進めていたのですが、重要な機能は自分が密かに「飛車・角」と呼んでいたエース2人に実装させ、他の人にはテストコードを書いてもらうというやり方を取りました。もちろんテストコードを書く4人には、自分がいかにテストを重視しているかを説明して納得させた上で、エースの2人にはプロジェクト成功のカギにあなた方2人を活かし切ることだと考えていると言いました。あえて言うなら、キモとなる仕事は全てエースに振り、その周囲にある雑用的な仕事を4人に振ることで、エースの力を限界まで引き出すというやり方。結果は、他のチームが軒並み不具合を連発するのに対して、自分のチームは良い成果を出すことができました。

 その時、頭脳系の仕事の場合にチームで成果を出すコツはやはり、「仕事の振り方に濃淡をつけること」だと痛感しました。単純作業ベースの仕事なら、平等に仕事を振らないとメンバーの不平不満の原因になりますが、クリエイティブ系の仕事は「デキる人を活かし切ること」。これだと思います。

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