2017年2月28日火曜日

プログラミング初心者がつまづきやすい0とnullの違いを「トイレットペーパーで」解説した画像が見事 - ねとらぼ

プログラミング初心者がつまづきやすい0とnullの違いを「トイレットペーパーで」解説した画像が見事 - ねとらぼ:

 今回は、初心者プログラマーが最初にパニックに陥ってしまうと言われる、あの恐ろしい「ぬるぽ」のナゾを理解するため、0とnullの違いを的確に表した画像(↓)が紹介されていたので、そんな話題を。画像は元記事から転載させていただきましたが、オリジナルはR SATO(佐藤 玲)(@raysato)さんのツイートです。


 この画像の左が0、右がnullを表しているそうです。左側の0は、トイレットペーパーの芯だけ残された状態なので、入れ物はあるけど中身が空っぽというような状態、つまりプログラム的には0に対応します。一方で、右側はトイレットペーパーの芯すらない、入れ物がないのでそもそも中に物を入れようがない状態で、プログラム的にはnullを表すというのです。

 例えば、トイレットペーパーが喋ることができるという架空の世界があったとして(そんなもんないですけど)、左側に対して「残りの長さは?」と聞けば、おそらく「0」と答えてくれるでしょう。しかし、右側は聞く相手のトイレットペーパーがそもそもないので、「残りの長さは?」という問いは完全に『独り言』になります。日常生活で、いると思っていた人に話しかけたら、相手がいつの間にかいなくなっていて自分の言葉が『独り言』になってしまった気まずい経験は誰しもあると思います。ところが、日常の世界では単に気まずいだけで、「残りの長さは? .... っと、あれ?どこ行ったんだろう?」と頭を掻くだけでいいのですが、プログラムの世界で『独り言』をやってしまうと、何とあの恐ろしい「ぬるぽ」、つまり「NullPointerException」というプログラムエラーになってしまうのです。そう、この記事の最初に出していた「ぬるぽ」は、話しかけた相手がいなかった時に起きるエラー「NullPointerException(ヌルポインター例外)」のことで、中級以上のプログラマーたちは愛情を持って「ぬるぽ」と呼んでいます。

 この画像は確かに0とnullの違いを的確に表している気もしますが、どっちにしてもトイレットペーパーがないことには変わらないので、この画像を撮影した人はかなりのピンチに陥っていたはず。そんな人生のピンチの最中に、冷静に「これは0とnullの違いだ」なんて写真におさめるのは、R SATO(佐藤 玲)(@raysato)さん、よほど度胸の座った人かもしれませんね。

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映画ドラえもんの最新ポスターが一挙公開に 惹き込まれると話題 - ライブドアニュース

映画ドラえもんの最新ポスターが一挙公開に 惹き込まれると話題 - ライブドアニュース:

 今回の話題は、3月4日公開予定の「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」のポスターが素晴らしいというニュースです。子供達の大好きなドラえもん、毎年春に「のび太の○○」という映画を公開しますが、今回の舞台はなんと南極で、氷の下の古代都市とスノーボールアース仮説を元にした、ちょっぴり科学的でSF(原作者の藤子・F・不二雄氏のポリシーで、氏の作品におけるSFは「少し不思議」の略とされています)の作品に仕上がっているようです。

 スノーボールアース仮説というのは、原生代初期(約24億5000万年前〜約22億年前)と、原生代末期(約7億3000万年前~約6億3500万年前)の激しい氷河期は、地球表面全体が凍結してしまったという仮説で、地球史の研究者の間で主流になっています。それまではさすがに地球が「全球凍結」という壮絶な環境変動はあり得ないとされてきましたが、現在ではそのあり得ない事態が実際に起こり、原生生物の大絶滅や多細胞生物の出現などに密接に影響を与えたと考えられています。ドラえもん映画は、むかし自分が子供の頃に「のび太と竜の騎士」で6,500万年前の恐竜大絶滅を取り上げたり、「のび太の海底鬼岩城」でムー大陸・アトランティス大陸の話題やバミューダトライアングルの要素を盛り込むなど、子供ごころに「ドラえもん映画=科学・SF」という図式が強く印象付けられたことを覚えています。

 今回のドラえもん映画はそんな科学・SFの期待はもとより、事前のポスターも大人が見ても感動的でハイクオリティに仕上がっていると話題に上っています。実際に公開されたポスターを見てみましょう。

 最初はこちら(↓)。「10万年後に助けてくれ」というコピーも、科学とSFの世界を想起させてくれますね。

 2枚目はこちら(↓)。今回の映画の鍵となる「腕輪(リング)」が海に沈んで行く、ドラえもんやのび太君などのキャラクターも一切描かれておらず、とてもミステリアスな雰囲気を醸し出しています。とても小さい子供向けという感じがしませんね。「リングは、ひとつ。救いたい星は、ふたつ」というコピーも、とても素晴らしいと思います。

 3つ目はこちら(↓)。2人のドラえもんが描かれ、手前にはあの3人がいることが影だけで表現されています。「本当の友だちと、ニセモノの友だち。何が違うんだろう」というコピーも意味深です。

 そして4枚目(↓)。スノーボールアース仮説を前面に押し出し、地球の「全球凍結」という衝撃的な姿を描いています。アニメキャラクターが一切描かれていないのも、「全球凍結」という異常な光景を引き立てています。

 5枚目はこちら(↓)。ドラえもんを中心にキャラクターたちが手を必死に繋ぎ止めている光景は、ドラえもんのもう1つの側面である「友情」を強く意識させ、駄目押しのコピー「時を超えるのが、友情だろ」もおしゃれですね。

 6枚目(↓)。何と言っても秀逸なのがこのポスターのコピー「氷は、透明なタイムマシンなんだ」。氷漬けにされた古代都市が何億年もそのままの姿で保存されている様子を、ドラえもんのひみつ道具「タイムマシン」にたとえています。

 最後はこれ(↓)。それまでのポスターがあまりにも「大人向け」過ぎたので、少し揺り戻しを考えたのか、多少は子供にもついて来られる世界観のポスターになっています。それでもあえてキャラクターたちを後ろ姿で小さく描くことで、向こうに見える氷山の大きさを際立たせています。

ドラえもんの映画といえば、春休みに子供たちを映画館に連れて行くのが我が家の恒例なのですが、今回は子供だけでなく親世代も引き込むのに十分なポスターではないでしょうか。ドラえもん人気を考えれば、ドラえもんの顔を大きく描いたり、のび太君をはじめとした友情を前面に出したポスターで十分にお客さんを呼べたであろうところを、こんなスタイリッシュで捻りの効いたポスターを持ってくるとは、ポスターがダサいと言われている日本映画界に一石を投じるかもしれませんね。

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2017年2月27日月曜日

【トラピスト1】「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが“人類滅亡・侵略”を危惧 - エキサイトニュース

【トラピスト1】「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが“人類滅亡・侵略”を危惧 - エキサイトニュース:

 前回「トラピスト1」という赤色矮星に生命が存在し得る環境の惑星が3つも見つかったという、ロマンあふれる話題を紹介しましたが、今回は地球外生命体との接触に関する慎重論と積極論について交わされている意見をご紹介して見たいと思います。地球外生命体は存在するのかしないのかという疑問は、すでにいつ発見されるのかという疑問に取って代わられようとしています。ある日突然にエイリアンと出会った時、我々地球人はどうすれば良いか、一昔前なら一笑に付されていたこんな疑問を世界の名だたる頭脳が真剣に議論している、そんな時代なのです。

1.慎重派(反対派)
 まず地球外生命体との接触に反対(慎重派)の立場をとる最も有名な人物は、車椅子の天才物理学者スティーブン・ホーキング博士でしょう。ホーキング博士は、もしエイリアンが我々のところへやって来たら、ネイティブアメリカンにとって望ましいことではなかったコロンブスのアメリカ大陸発見と同じ結果を招くだろうと警告しています。ホーキング博士は人工知能(AI)に対してもかなり消極的な意見をお持ちで、人工知能の完成は人類の終焉を意味するとも言われていて、人類にとってコントローラブルでない存在に対しては慎重な姿勢を貫いています。

 人気SF作家で物理学者のデビッド・ブリン氏も、エイリアンが我々人類と接触する動機が分からない以上、接触の前に情報をしっかりと集めなければならないと述べています。

2.積極派(肯定派)
 一方で、積極的にエイリアンと接触を試みるべきだとする科学者もいます。「地球外知的生命体探査(SETI)」の責任者であるセス・ショスタック博士は、我々が太陽系を超えて資源を持つ知的生命体を精力的に探査するのは「義務」だとして、彼らとのコンタクトを推進しています。博士によれば、すでに地球から大量の電波が宇宙に漏出しているので、進んだ文明を持つエイリアンはすでに人類の存在に気づいてこちらへ向けて出発してるかもしれず、エイリアンとの接触は避けられないだろうと述べています。

 「地球外知性へのメッセージ(METI)」を率いるダグラス・ヴァコーシュ氏も、人類の存在を知らせなければ、彼らから新しいテクノロジーを手に入れる機会を失い、友好的でないエイリアンからも身を守れないと、積極的なコンタクトを推進しています。

 世界の名だたる頭脳は慎重派と積極派に分かれていますが、自分はどう考えるかというと...やはり慎重であるべきだと思います。もちろんこちらから相手のところへコンタクトに行くのと、相手からコンタクトに来られるのではだいぶん異なるでしょうが、基本的にはまずは慎重な姿勢が大切じゃないかと思います。相手の文明レベル・友好度レベルもよく分からないうちにコンタクトするのは、賭けるものが「人類の未来」というとてつもなく重いものである以上やむを得ないと思います。

 こちらからコンタクトに行く場合、多くは人類の方が文明レベルが上という状況でしょう。例えば火星に生命の痕跡を探したり、木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドゥスの氷の下に生命体が存在するかもしれないと言われていて、それらを探索する場合はおそらく人類の文明の方が進んでいるのではないかと思います。そのような場合、人類にとって彼らは観察対象になります。彼らを採取して観察して、生命の起源を探ったり、将来的な人類の移住の可能性を探ったりということになるでしょう。しかし、これが逆に相手からこちらに来られた場合、相手の方が文明的に進んでいる可能性が高く、多くのSF映画でこのケースが描かれています。人類は好むと好まざるに関わらずほぼ強制的にコンタクトさせられ、逆に採取や観察の対象になるのは人類ということになります。

 都合がいいと言われるかもしれませんが、コンタクトを積極的に行なうかどうかは、どちらから行くかによるのだと思うのです。人類としては、今回のトラピスト1の衛星のような地球外生命体を探す一方で、相手からこちらが見つからないよう注意深く「哨戒」をしておく必要があると思うのです。

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「七つの地球」大発見に隠されたNASAの思惑

「七つの地球」大発見に隠されたNASAの思惑:

 先週2月22日、NASA(アメリカ航空宇宙局)からロマンあふれる発表がありました。なんと地球に似た、将来的に人類が移住できるかもしれない可能性を秘めた惑星を一気に7つも発見したというのです。今回はそんな宇宙への憧れを一気に掻き立ててくれた話題を、会津大准教授で「月探査情報ステーション」編集長の寺薗淳也氏の記事を元に考えて見たいと思います。

 子供の頃「水金地火木土天冥海」なんて太陽系の惑星を覚えたものでしたが、太陽系でない(つまり太陽以外の恒星の周囲を回っている)惑星を太陽系外惑星(系外惑星)と言います。従来もNASAから系外惑星の発表はありましたが、今回の一気に7つというのは大きなインパクトのある発表でした。今回の衝撃的な発表は、「赤色矮星(せきしょくわいせい)」「ハビタブルゾーン」「地球型惑星」という3つのキーワードで理解できます。

 まず最初の「赤色矮星」ですが、実は自分はこの言葉をあまり聞いたことがありませんでした。似た言葉に「白色矮星」というのがあります。白色矮星は恒星が死を迎える直前に白く明るく輝く状態で、夜空にひときわ明るく輝くシリウスBなどが有名です。星が死の直前に迎える形態は、他に中性子星やブラックホールがあり、その星が将来的に白色矮星になるのか、中性子星になるか、ブラックホールになるのかは、星の重さで決まると言われています。さて、今回出てきた「赤色矮星」ですが、一般的に「矮星」というのは小さい星ということで、主系列星の中で赤く小さくて発するエネルギーも小さく、そのぶん長寿命な恒星です。今回の発見の舞台となった赤色矮星は「トラピスト1」という恒星で、地球から39光年しか離れていません。39光年『しか』と書きましたが、39光年=369,000,000,000,000kmと我々にとってはとんでもない距離ではありますが、宇宙的なスケールではお隣の恒星と言えるほどご近所なのです。そして、中心星の質量は太陽のわずか0.08倍、サイズ的には木星より少し大きいくらいで「極めて小さい」という表現がぴったりです。実は赤色矮星というのは、小さくて放出するエネルギーが小さいので極めて見つけにくいのですが、その分数も多くありふれた星なんだそうです。

 2つ目のキーワード「ハビタブルゾーン」というのは、宇宙の中で生命が誕生するのに適した環境のことです。生命にとって最も重要なのは水、それも液体の水です。しかし例えば太陽系の中でも地球は液体の水が存在するハビタブルゾーンにありますが、ちょっと太陽に少し近い金星は温度が高すぎて水は蒸発してしまい、ちょっと遠い火星はかつては液体の水があった可能性が高いと言われていますが、今は温度が低くて水は氷としてしか存在できません。つまり、太陽系でハビタブルゾーンに属するのは、地球だけなのです。今回の「トラピスト1」の惑星は、7つのうちなんと3つがハビタブルゾーンにあって、生命が存在する可能性を期待させます。

 そして3つ目のキーワード「地球型惑星」とはどういうことでしょう。惑星は大きくわけて地球型と木製型に分けることができます。地球型は固体(岩石や金属)でできている小さな惑星で、木星型はガス(中心部は固体の場合も多い)でできている大きな惑星です。やっぱり生命の存在が期待できるのは、表面が個体でできた地球型の惑星で、今回専門家を驚かしているのは、地球型惑星が同時に7つも見つかったことなのです。

 今回見つかった惑星は、b, c, d, e, f, g, hと名前がついていて、だいたい地球の0.4~1.4倍くらいの質量で全て岩石質とわかりました。ハビタブルゾーンに属するのはe, f, gの3つで、ハビタブルゾーンに属する3つの惑星(e、f、g)については、中心の恒星「トラピスト1」からの距離はe, f, gとも太陽・地球間の0.03〜0.05倍と、とんでもなく恒星の近くを公転している(↓)ので、公転周期も短くて6〜12日です。こんなに恒星の近くにいるにもかかわらず液体の水が存在し得るのは、トラピスト1がとても小さくてエネルギーも少ししか放出しない恒星だからです。


 Astronomy Picture of the Dayなどで出ている想像図(↓)を見ると、これらe, f, gの地表はSFの世界のようですが、1年が6〜12日という事実だけをとっても我々の地球とはあまりにもかけ離れた世界です。ここに生命が存在するとしたら一体どんな形をしているんだろうかと興味は尽きません。今回のNASAの発表はロマンあふれる発表ですが、そうは言ってもまだ宇宙に生命が存在する可能性が示されただけです。しかし、赤色矮星というありふれた存在に地球型惑星が数多く存在し、さらにその多くがハビタブルゾーンにあるなら、人類以外の生命がいるかどうかという究極の疑問に「ほぼイエス」と言えそうな大発見と言えるでしょう。

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2017年2月26日日曜日

世界がよく見えているのは大人より子供 - WSJ

世界がよく見えているのは大人より子供 - WSJ:

 今回は、大人と子供で世界の見え方が違うという興味深い内容を、ALISON GOPNIK氏の記事を元に考えて見たいと思います。GOPNIK氏は、数年前に「The Philosophical Baby(哲学する赤ちゃん)」という著書で子供が大人よりも周囲のことによく気づいているのではないかという推測を書かれています。

 つまり、大人は興味ある対象に注意を向けるの「スポットライト」式なのに対して、子供の注意は全方位式の「ランタン」のようなものだというのです。確かに、自分も例えばあるものを買うという目的を持ってコンビニに入ったとすると、店を出た後に他にどんな商品があったかとかどんな店員さんだったかとかを質問されても、答えられないような気がします。「非注意性盲目」といって、大人は意識を集中させている対象は明確に観察したり覚えていたりしますが、意識を払っていない対象については驚くほど「見えていない」のです。

 科学誌サイコロジカル・サイエンスに掲載される新たな論文に、こう言った見方についての裏付けとなりそうな実験結果が示されています。米オハイオ州立大学のダニエル・プレバネク氏とウラジーミル・スラウスキー氏は、次のような実験を行いました。それは、緑と赤の図形が表示された一連の画像を4~5歳の子ども34人と大人35人に見せます。この時、被験者には赤い図形に意識を集中し、緑の図形は無視するよう事前に注意しておきます。次に、緑と赤の図形が表示された別の一連の画像を見せ、図形は先ほどと同じか、それとも違っているかを尋ねます。赤い図形が変化したときは、大人の方が子供よりも変化に気付きましたが、逆に緑の図形が変化した時は子供の方が変化に気づいたのだそうです。つまり、大人の意識・注意はメリハリが効いていて、意識しているものははっきり覚えていても意識していないものはほとんど覚えていない」のに対し、子供の注意はメリハリが少なく、意識していてもしていなくてもなんとなく覚えているという傾向があるのです。

 元記事に書かれたこの実験の内容を読んで、自分は脳科学者の茂木健一郎氏がよくテレビなどで紹介している「アハ・ムービー」のことを思い出しました。画像の一部が徐々に変化したり、2枚の少し異なる画像の違いを当てるゲームです(例えば↓)。他にも、昔「ウォーリーを探せ」という絵本があって、たくさんの人が描かれた絵の中からウォーリーや仲間たちを探すというものでしたが、こういう全体を俯瞰して探すようなゲームは、大人より先に子供が得意なことが多い気がします。

 逆に「小さい子供は集中力がない」なんていう言い方をよくされます。自分の子供を見ていても、もう少し集中して一つのことができないのかと思うことがよくあるのですが、本当のところは、子供たちは『注意を払わない』ことが不得手なので、大人のように世界を選別していないということなのです。例えば、子供を幼稚園に連れて行こうとした時、たいてい朝の大人は急いでいるので子供をとっとと幼稚園に届けてしまおうとしていますが、子供の方は空に飛行機を見つけて見たり道端の草木を眺めたりして親をイライラさせたりするものですよね。

 そういえば、最近懇意にさせて頂いてるブロガーのトニーマサキさんが、発想を得たい対象から全く離れている時に逆に発想が浮かぶという、「インスピレーション」に関する興味深い記事を書かれていました。
(記事の内容はコチラ
 →http://tonymasaki.net/tonymasaki-novel/

 掃除をしている時に舞台用台本の発想が生まれたということだったのですが、思わぬ時間と場所でインスピレーションが湧くことが多いという法則が面白く、確かに自分の経験を振り返っても、研究テーマだったり開発上の課題だったりを考えに考え抜いた後、別の作業をしてふと一歩引いた時に「閃く」ような気がします。自分の拙い経験よりも、ニュートンが木からリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したというあの有名な逸話も、「深い思考」から「広い思考」に切り替わった瞬間というか、「主観の思考」から「客観の思考」に変わった瞬間というか、そういう時にインスピレーションが湧くことを示している気がします。これって、今回話題にした「大人的なスポットライト式の集中」から子供式の「ランタンのような広い視野」に切り替わった時という言い方もできるんじゃないかと思うのです。

 難しい問題を考えている時や何かの壁にぶち当たって悩んでいる時、そのブレークスルーのためのインスピレーションを得るコツは、意外にも「子供と散歩に行くこと」かもしれませんね。

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2017年2月24日金曜日

亡くなった我が子を抱きしめる… 後悔しないためにできること (1/5) 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版

亡くなった我が子を抱きしめる… 後悔しないためにできること (1/5) 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版:

 今回のは重い話題ですが、生まれてすぐ亡くなってしまった赤ちゃんの「グリーフケア」に関する深澤友紀氏の記事を考えてみたいと思います。自分も2人の子供を持つ親で、幸いにも2人とも元気に生まれてきてくれたのですが、世の中には望んでも赤ちゃんが授からないご夫婦も、そして大切に大切にお腹の中で10ヶ月強育ててきた赤ちゃんを死産や重い病気ですぐに亡くしてしまう方もいらっしゃいます。子供を失うという悲しみはいかばかりかと想像すると、胸があまりにも痛くなり、深澤氏の元記事を涙なしでは読むことができませんでした。

 2004年神奈川県立こども医療センターで、長女・ヒカルちゃんを出産した横浜市の古田ご夫妻。主治医の川滝元良医師は、NICU(新生児集中治療室)に併設する個室で過ごす時間を設けてくれたのだそうです。ご両親が代わる代わる愛する娘を抱き、微笑みかけ、家族一緒の温かい時間を過ごしていく。部屋に入ってきた川滝医師は、窓のカーテンを開けたのだそうです。ヒカルちゃんは生後14時間で亡くなりましたが、古田ご夫妻は川滝医師のこの謎の行動の理由を後で知ったのだそうです。

 実は、古田ご夫妻が16年12月に自費出版した「はるかな空」に書いたこのエピソードを読んで、横浜市の竹縄晴美さんは01年に亡くなった娘の美衣ちゃんが川滝医師の中で生き続けていることを感じて涙があふれたのだそうです。美衣ちゃんが亡くなる少し前、竹縄さんは当時主治医の川滝医師に、カーテンを開けて美衣ちゃんに空を見せてあげたいとお願いしたのだそうです。川滝医師は、ベッドを窓際に移動してカーテンを全開に。青い空と白い入道雲が広がる夏の空を見せてあげることができたのだそうです。竹縄さんは「あのとき空を見せてあげられなかったら後悔しかなかった。今も川滝先生のおかげで、美衣が生まれてきてくれてよかった、と思えるんです」とその時のことを振り返ります。

 川滝医師は、竹縄さんご夫妻の愛娘・美衣ちゃんを天国に送るまでの時間の過ごし方で経験したことを、古田ご夫妻の愛娘・ヒカルちゃんの時にも活かしたのです。川滝医師は言います。「人の命は長さじゃない。密度です」「患者さんに教わったことを次につなげようと思ってやってきました。短くても、生まれてこられなくても、無駄な命だったとは思ってほしくない。治らない患者さんにこそ、向き合いたい」と。

 赤ちゃんの死に直面する親は、悲しみに打ちひしがれ途方に暮れてしまいます。しかし少しでも赤ちゃんと一緒に過ごせる時間があるなら、それを大切に過ごして欲しい。死産や新生児死を経験した家族の「グリーフケア」を研究する聖路加国際大学の蛭田明子助教授はこう述べておられます。「亡くなった赤ちゃんとふれあい、赤ちゃんのために今できることをする。このことが、子どもの存在を確かなものとし、後々両親が亡くなった赤ちゃんとのつながり、絆を感じるうえで心の支えとなることがあります」 我が子の死を前にして、限られた時間で何ができるのかなんて考える余裕がない親にとって、そばにいる医療者の果たす役割は計り知れません。

 従来は、「思いが残るから」といった理由で母親を赤ちゃんに会わせないことが一般的でした。しかし最近では、親がしっかり次の一歩を踏み出せるために、亡くなった我が子を抱っこしたり、写真を撮ったりするということもあるのだそうです。「グリーフケア」と呼ばれます。

 神奈川県の森本ご夫妻は、10年に同センターで長男の和也くんを出産しましたが、重い病気のため、生まれた和也くんは翌日息を引き取ります。亡くなった子はすぐに火葬されるのかと思いきや、他の赤ちゃんと同じように母子同室で過ごし、病室へ来る看護師や助産師が「かわいいね」「抱っこしてもいい?」と声をかけてくれたのだそうです。森本さんは、看護師さんたち和也くんが亡くなったことを知らないのだろうかとさえ思ったのだそうです。森山さんは当時のことをこう振り返ります。「入院中にスタッフの方々のケアのおかげで和くんをきちんと天国に送ることができたからこそ、私は前を向けるようになったんだ」と。

 赤ちゃんを亡くしたご両親に、周囲は「まだ若いんだから次があるよ」「泣いてばかりいたら天国の赤ちゃんが悲しむよ」などと言って励まします。しかしはっきり言って、これは逆効果だと思います。愛する息子が・娘が、まるでこの世にいなかったかのように扱われることこそ、ご両親を最も傷つけると思うんです。ご両親にとって、この子はこの子だけしかいない唯一無二の存在です。たとえ死産だったとしても、愛する息子・娘との密度の濃い時間を過ごして、子どもがこの世に生きた証をしっかり残す、しかる後に天国に送り出してあげる。この最初の段階を飛ばしてしまうと、ご両親は前を向くことはできないのです。お子さんを亡くしたご両親にとって最も大切なのは、「愛する息子・娘がこの世に生きた証」なんだと強く感じるのです。

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2017年2月23日木曜日

予備校の「裏メニュー」にすがる悲しい大学:日経ビジネスオンライン

予備校の「裏メニュー」にすがる悲しい大学:日経ビジネスオンライン:

 少子化とともに大学の弱体化が言われていますが、今回はそんな話題を松浦龍夫氏の記事を元に考えてみたいと思います。「弱体化」と一口に言ってもさまざまなレベルを想像できますが、何と入学試験問題を自力で作れない、授業も外部委託に頼るしかない、そんな大学も増えてきているというのですから驚きです。

 元記事の中である有名予備校の担当者の話として、入学試験問題の作成を請け負って欲しいという依頼は「うんざりするほど」来るのだそうです。この予備校は問題漏えいのリスクの大きさ、特にその予備校に通う受験生への漏えいが疑われる可能性があることを考え、入試問題の作成依頼は受けないのだそうです。それでも大学での授業代行サービスは提供していますし、他の大手予備校の中には実際に入試問題作成を請け負っているところもあるそうで、予備校がアウトソーシング先として多くの大学を支えているのが実情なのです。

 以前に東大の入試問題は、社会に対する強烈なメッセージが込められているということを書いたことがありますが、東大に限らず入試問題というのはその大学にどんな人材を迎え入れるのかを決める「魂」であるはずです。そんな自らのアイデンティティに「魂」を込める作業を外部委託に頼っているのが現状というのですから、最高学府も堕ちたものと言われても仕方ないかもしれません。文部科学省も「問題作成を外部委託している大学があるのは承知している」(高等教育企画課)と回答していますが、大学内で作成するよう指導することもなく黙認状態です。もちろん大学側にもそうせざるを得ない事情があって、ある私立大学の入試責任者は「大学にカネがないことが根本的な原因だ」と話しています。

 少子化によって子供が減っている一方で大学は増える続けており、少ない子供達を取り合う状況が大学の経営を極めて厳しくしています。さらに国からの補助金も減っているので、退職する教授が出ても新たな教員は補充できず、大学は教員数を削減してコスト削減する方向にあります。そして、入試問題を作る技量のある人材が大学からほとんどいなくなってしまったのです。その一方で、大学は推薦やAO入試など多様な入学方式を作ったがために、作らなければならない試験の種類も数倍に膨れ上がっていて、自分で自分の首を絞めているのです。問題を作れる人材がいないんだったら、入試の種類を減らして作らなければならない問題の種類を減らさなければならない...誰もがそう考えますよね。でも、大学にはそれもできない事情があるのです。大学が受験生を取り合うという構図のために、一般入試前に一定数を合格させて「基礎票」を固めるなど、できるだけ4年間の収入を確保しなければならないのです。さらに何種類もの入試を行うことで得られる「受験料」も大学の貴重な収入源なのです。大学としては収入を確保したり増やすことを考えると入試の種類を増やさなければならない、しかし多くの種類の入試を作る技量はない、という自縄自縛の状態に陥ってしまっているのです。

 入試だけではありません。大学の本質であるはずの授業も、予備校に外部委託する例が増えています。先の有名予備校担当者も授業の業務委託は認めており、むしろ授業の方が情報漏洩などのリスクがないだけ堂々とアウトソーシング・外部委託がなされています。入試問題作成・授業に引き続いて、最近では大学としてのあり方のコンサルティングすら外部に頼るケースがあるのだそうです。教育産業の大手が、学部のプログラム内容や留学先の選定などで全面的に協力するという例もあるのだとか。そうなるともう、大学は何をやっているのかという話になると思います。大学に残された業務は大学卒業という証明書を発行するだけなんてことだったとしたら、そこへ通っている学生も親御さんも笑っていられないですよね。

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2017年2月22日水曜日

自動販売機やLED電球らが一斉に「ネットワーク攻撃」の珍事 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

自動販売機やLED電球らが一斉に「ネットワーク攻撃」の珍事 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン):

 今回はこの山ちゃんウェブログでも何度か取り上げているIoTのセキュリティ脅威に関する話題を、Lee Mathews氏の記事を元にして考えてみようと思います。元記事でも語られていることですが、従来ネットワーク上の踏み台として悪用されるのは、セキュリティの甘いサーバーや個人のパソコンと相場が決まっていたのですが、最近ではIoTデバイス(特にデジタルビデオレコーダーが多いそうですが)が乗っ取られて踏み台にされるというケースが増えてきているようです。

 元記事が伝えているのは、ベライゾンのセキュリティ担当チームに相談があった、ある大学の構内ネットワークがダウンさせられてしまった例です。犯人は大学内の自動販売機やスマートLED電球・街灯など、5,000台ものIoTデバイスにマルウェアを感染させ、大学のネットワークに対してDDoS攻撃(Distributed Denial of Service Attack、数多くのデバイスから一斉に要求を送信してハングアップさせる)を仕掛けたのだそうです。

 運用中にもセキュリティパッチが当てられたりOSの更新が行われるパソコンやサーバー・スマホと違って、IoTデバイスは一度世に出てしまうとそのソフトウェアが更新される機会はほとんどなく、セキュリティホールがほったらかしになることがほとんどです。しかも、自動販売機や街灯は滅多なことで買い換えないですし、寿命が長いLED電球も10年くらいは交換されないでしょう。公式に3年とか5年とか言われているスマホやパソコンの買い替え周期(個人ユーザーは壊れない限り使い続ける人も多いでしょうが)と違って、IoTデバイスは10年・20年という周期のものも多いので、買い替えによって新しいソフトウェアを搭載したものに置き換えられることも少ないのです。そういった運用面の性格やライサイクルの長さだけでなく、実際のIoTデバイスの中には、Telnetサービスを稼働させたままどうぞ乗っ取ってくださいと言わんばかりの粗悪品も多いのが現状という有様です。

 さらに、大学やビル・ショッピングセンターなどで設置される自動販売機・LED電球・街灯・空調機・エレベーターなどのIoTデバイスは、同じメーカーの同じ型式の製品が数多く設置されることが多いのです。当たり前ですよね。大学の教室に50個ほどのLED電球を設置する時、バラバラのメーカー・型式の電球ではなく、やっぱり見た目にも揃って見えるように同じメーカー・型式のもので揃えるじゃないですか。しかも、大抵は一括で購入する方が安いので、教室ごとにメーカーや型式を変えたりせず、すべての教室でできるだけ同じものを使うのが普通と思いませんか。つまり、犯人にとっては1つのスマートLED電球を攻略できれば、大学内の何百・何千というスマートLED電球はが同じ方法で乗っ取ることができるのです。これがパソコンやサーバー・スマホなどであれば、1台1台細かい設定が違っていたりソフトもバラバラだったりするので、犯人がIoTデバイスを踏み台に選ぶのは効率を考えれば必然かもしれません。

 今回の事件では犯人がパスワードを暗号化せず送信していたので、管理者が逆にそのパスワードを盗聴してIoTデバイスを乗っ取り返し、それ以上被害が広がるのを食い止めたのだそうです。しかし、ここで被害を止められたのはラッキーだっただけで、犯人が往路フェッショナルのハッカーだったら平文でパスワードを送受信する愚は犯さないでしょう。

 総務省の予想ではIoTデバイスの数は2020年までに約530億個と言われており、膨大な数をハッカーから守るのは天文学的な難しさだと言わざるを得ないでしょう。攻撃側は530億のうちセキュリティの弱いデバイスや社会的影響の大きいデバイスなどを選んで攻撃できるのに対して、守備側は530億をほぼ全部守らなければならないのですから。そして本文の中でも述べたように、IoTデバイスは一度世に出るとセキュリティホールがほったらかしにされることが多く、買い替え周期も長いので買い替えによってデバイスごとソフトウェアが入れ替わることも少ないのが現状です。とても悲観的な意見と言われるかもしれませんが、数の膨大さと運用の特徴という2つの理由によって、IoTのセキュリティを解決する手立ては現実問題として存在しないのではないかと思うのです。

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2017年2月21日火曜日

需要No. 1言語はどれ? 2016年度人気プログラミング言語を徹底比較 | ReadWrite[日本版]

需要No. 1言語はどれ? 2016年度人気プログラミング言語を徹底比較 | ReadWrite[日本版]:

 今回は人気のプログラミング言語について、Codementorのブログ記事の日本語訳を元に、自分なりの見方を紹介してみたいと思います。

1.動的プログラム言語
 動的というのは型が動的という意味ですが、変数には数値も文字列もなんでも入るという、良く言えば融通が効いて開発効率の高い、悪く言えばバグの出やすく保守が難しい言語です。
(1)JavaScript
 JavaScriptは主としてブラウザ上で動かすプログラムですが、実際にはブラウザの種類によってうまく動いたり動かなかったりすることがあって、ちょっと扱いづらいというのが自分の印象です。ブラウザ上で動く初心者向けという印象ですが、シングルスレッドなのにイベントドリブンのプログラムが書けたり、クロージャーがかなり主役級の働きをするので、自分は意外に初心者には難しい言語なんじゃないかと思います。

(2)Ruby
 RubyはRuby on Railsというフレームワークとほぼ同義と思ってもいいくらいですが、実は自分はRubyを触ったことがありません。読み書きしやすいというイメージが語られていますが、まつもとゆきひろ氏が開発した言語ということでも有名ですね。

(3)Python
 人工知能 (AI)関係の参考書は必ずと言っていいほどPythonでサンプルが書いてあり、AIの技術者なら覚えておく必要がある言語です。他にも、NumPyなどのライブラリのおかげで行列計算や数学などアカデミックな分野との相性がいい印象で、最初に学ぶ言語としてもよく名前が挙がります。

(4)PHP
 実は自分はPHPも触ったことがないのですが、サーバーサイドのスクリプト言語で、実はほとんどのWebサイトはPHPで書かれていると言われているそうです。 

2.静的型付き言語
 プログラマーが指定した型以外は変数に入らない、良く言えば安定性が高くてバグが出づらい、悪く言えば敷居の高く初心者がとっつきにくい言語が静的型付き言語です。自分は仕事として製品版プログラムを書くことが多いので、どちらかというと静的型付き言語の方が使いやすいイメージがあります。
(1)Java
 自分が仕事で使うメインの言語で、Androidアプリの開発言語としても有名ですし、サーバーサイドプログラムの代表的言語でもあります。企業のITシステムで使用されることが多く、デザインパターンや各種フレームワークなど裾野の広い言語なので、本当の意味でJavaを使いこなすにはそれなりの時間がかかる印象です。ただ、自分としてはレベルの高いプログラマーが書いたJavaのプログラムは読みやすく、メンテナンスもしやすい印象です。

(2)C
 Cはシステム用の言語として、古くからある基本的な言語です。コンピュータ言語のアセンブラを人間が読めるレベルの言語でラップしたような存在で、メモリーやスレッド・ファイル・ソケットなどのリソースを直接操作でき、最も効率がよく速いプログラムを書くことができます。Javaや C++・C#など多くの言語の元になっていて、Cがしっかり使えるプログラマーなら他の言語も容易に習得できるので、食いっぱぐれがないのではないかと思います。

(3)Objective-C / Swift
 完全にiOS向けの言語で、実は自分はいずれも触ったことがありません。これから学ぶならAppleの最新言語Swiftと言う人もいますし、やっぱり基本はObjective-Cと言う人もいるようです。

(4)C++
 C言語にオブジェクト指向を組み込んだ言語で、システム用にもよく使用されます。Cはアセンブラに皮1枚被せただけと言う印象なのに対して、C++はもう少し人間が取り扱いやすいようにしていますが、それでも所々にCの「生」の部分が見え隠れします。自分の印象としては、JavaやC#などがAT車のようなものなのに対して、CとC++はマニュアル車のような存在です。

(5)C#
 マイクロソフトがJavaへの対抗として開発した言語ですが、最近ではWindowsだけでなくiOSやAndroid向けのネイティブモバイルアプリにも使用できるようになりました。Javaより後発なので、その分Javaの欠点を修正してきておりかつ早くからラムダ式というクロージャーにも対応したり短いプログラムで高度な処理ができたりするので、1人で短い工程しかない時に使いたい言語です。一方で、マイクロソフトの開発言語だからか何となく過小評価されている印象なのと、自由度が高くて様々なシンタックスシュガーがあるので覚えることも多く、他の人が書いたプログラムをメンテナンスするのは意外に難しい印象です。

 自分が普段仕事で使うのは、サーバーサイドはJava、Windows用のツールやサービス類C#です。他にもクライアントサイドはJavaScriptですが、JavaやC#が自信を持って書けるのに対して、JavaScriptはいまだに手探りで書いている印象です。他にもCやC++も昔は使用していましたが、最近ではあまり使わなくなってしまいました。それでもCとC++を知ってるおかげで、他の言語の習得がしやすいような気がするので、初心者から中級者への階段を登るにはCかC++を身につけるといい気がします。

 さて、昨年の各言語の人気投票ですが、相互支援の場として世界中の技術者に使用されている最大のコミュニティStackOverflowのフォロワー数で人気を測った結果が↓です。JavaScriptがJavaを抜いてトップ(JavaScriptとJavaは完全に別の言語です、念のため)ですが、これらのワンツーフィニッシュはある意味予想通りで、自分の印象としてはC#とPythonが躍進している気がします。では最初に学ぶプログラム言語は何がいいかというと、個人的にクロージャーが処理の主役になるJavaScriptは最初に学ぶには難しく、JavaやC#などのオブジェクト指向言語もまた独特の概念があるので最初はキツいでしょう。初心者がまず学ぶといいのは、やはりPythonかなと思います。

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マクド、ストローを再発明。「2つのフレーバーを口のなかへ…マジックだ…」|ギズモード・ジャパン

マクド、ストローを再発明。「2つのフレーバーを口のなかへ…マジックだ…」|ギズモード・ジャパン:

 今回の話題は、マクドナルドが従来のストローとは違う全く新しいタイプのストローを再発明したという話題です。気になってちょっと調べてみると、元々、ストローはいまのようなプラスティック製ではなく、麦の穂を切り取った残りの麦わら(straw)が使われていたので「ストロー」と呼ぶのだそうです。日本でも1950年代までは喫茶店で使われるストローは麦わらだったのが、その後紙製やプラスティック製に取って代わられたのだそうです。そんなストローですが、これまでバリエーションといえば口につける部分5センチくらいが蛇腹状の部分から曲がるようにした「曲がるストロー」が有名ですが、最近ですとコンビニなどで売られているドリンクに同梱された「伸びるストロー」などもあるかと思います。

 今回のマクドナルドの開発したストロー、その名も「STRAW」(そのまんまやないかい、というツッコミは置いておいて)は、従来とは違って飲み物に挿すほうが、傘の柄のようにくるっと曲がっています。さらに途中にも穴が2つ空いていることによって、ドリンクを混ぜることなく下層と中層をストローの中で混ぜ合わせて飲むことができるというのです(↓)。真っ直ぐのストローの途中に穴を開ければいいじゃないかと思いますが、それは甘い! 流体力学の原理から、飲み物をうまく味わうにはくるっと曲がった傘の柄のような形状が最適なんだとか。

 どうしてわざわざそんなストローを新開発したのかというと、マクドナルドの新商品「Shamrock Shakes(シャムロック・シェイク、↓)」を楽しむためなのです。このシャムロック・シェイクは、人気のミント・シェイクとチョコレート・シェイクが上層と下層に別れたシェイクで、2つの味のハーモニーを楽しむものです。しかし、普通のストローでこれを飲むと...チョコの味しかしない! そりゃそうです。それなら、ストローで混ぜ合わせてから飲めばいいじゃないかと思いますが、すると...美しくない! このシェイクは緑と茶色が上下に分かれているから見た目が綺麗なのに、混ぜてしまったら飲み物とは思えないような(言い過ぎ!)色になってゲンナリしてしまいます。

 そこで新開発の「STRAW」なのです。STRAWは、航空宇宙工学やロボット工学を研究するJace EngineeringとNK Labsとマクドナルドが共同開発した次世代のストローだというわけです。とりあえず、アメリカの一部の店舗でシャムロック・シェイクを購入した人に2,000本限定で配られるのだそうですが、個人的にはコレとってもイイと思います。例えば、氷入りの飲み物をしばらくおいておくと、ストローで飲む下層は味がしっかりですが冷たさが不足し、グラスを直接口につけるときに口に入る上層は冷たくても味が薄くなってしまいます。そんなときでも、このSTRAWで飲めば冷たさとしっかりした味の両方がストローの中で混ぜ合わさって、イイ感じになるんじゃないかと思うのです。このケースこそ混ぜちゃえばいいじゃないかと言われそうですが、STRAWが一般化すれば混ぜる手間さえなくなるというわけですから。

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2017年2月20日月曜日

ホーキング博士、イーロン・マスクが支持。AIの叛乱を防げるかもしれない「AI開発 23原則」|ギズモード・ジャパン

ホーキング博士、イーロン・マスクが支持。AIの叛乱を防げるかもしれない「AI開発 23原則」|ギズモード・ジャパン:

 今回の話題は、この山ちゃんウェブログで何度となく取り上げている人工知能(AI)に関して、専門家グループがAI開発の23原則というのを提唱したという話題をGeorge Dvorsky氏の記事の和訳を元に考えてみます。何と言っても、AIは他の分野と違って「アンコントローラブル」さが際立った領域です。通常のソフトウェアであれば、人間がプログラムした範囲の中でしか動作することができませんが、ことAIに関してはプログラムされるのは「学習の仕方」であって、実際の動作はそのAIが何を学習するのかによって大きく変わってきます。しかも、AIが学習の結果として導き出す判断は、ある特定の分野では人間の判断力をも凌ぐものになっています。つまり従来の機械やソフトウェアが人間の掌の上で転がされているイメージなのに対して、AIは人間の手を離れた、例えていうなら天才児を生み出すような、そんなイメージなのです。この天才児が人類の「ため」になるか「アダ」となるかは、生み出した親さえも想像がつかないというのが現実なのです。

 「23 Asilomar AI Principles」(アシロマAI 23原則)と名付けられたこのガイドラインは、AIの研究・倫理と価値基準・長期的な問題という3つにカテゴリーされ、研究戦略やデータ所有権・透明性・人工超知能の危険性までをカバーしています。この23原則は強制力はないものの、今後のAI開発の指針となることが予想されています。元記事からその23原則を具体的に転記させて頂くと、以下のようになります。

研究
(1)AI研究の目標は、無秩序な知能ではなく有益な知能の開発である。
(2)AIへの投資は、コンピューター科学、経済、法律、倫理、社会学の観点から有益と考えられる研究に向ける。
(3) AI研究者と政治家の間で、建設的で健全な対話を行なう。
(4)研究者や開発者の間には協力、信頼、透明性の文化を育くむ。
(5)AIの開発チーム同士での競争により安全基準を軽視することがないよう、チーム同士で協力しあう。

倫理と価値基準
(6)AIシステムはその一生を通して、できる限り検証可能な形で安全、堅牢である。
(7)AIシステムが害をなした場合、原因を確認できるようにする。
(8)自動システムが司法判断に関わる場合、権限を持つ人間が監査し、納得のいく説明を提供できるようにする。
(9)AIシステムの開発者は、システムの使用、悪用、結果に倫理的な関わりがあり、どう使用されるかを形作る責任と機会がある。
(10)自動的なAIシステムは、目標と行動が倫理的に人間の価値観と一致するようデザインする。
(11)AIシステムは、人間の尊厳、権利、自由そして文化的多様性と矛盾しないようデザイン、運営しなければならない。
(12)AIには人間のデータを分析し、利用する力があるため、データを提供する人間は自分のデータを閲覧、管理、コントロールする権利が与えられる。
(13)AIによる個人情報の利用は、人間が持つ、あるいは持つと思われている自由を理不尽に侵害してはならない。
(14) AI技術は可能な限り多くの人間にとって有益で力をあたえるべきだ。
(15)AIによる経済的な利益は広く共有され、人類全てにとって有益であるべきだ。
(16)人間によって生まれた目標に関して、AIシステムにどのように決定を委ねるのか、そもそも委ねるのかどうかを人間が判断すべきだ。
(17)高度なAIシステムによって授かる力は、社会の健全に不可欠な社会課程や都市過程を阻害するのではなく、尊重、改善させるものであるべきだ。
(18)危険な自動兵器の軍拡競争が起きてはならない。

長期的な問題
(19)一致する意見がない以上、未来のAIの可能性に上限があると決めてかかるべきではない。
(20)発達したAIは地球生命の歴史に重大な変化を及ぼすかもしれないため、相応の配慮と資源を用意して計画、管理しなければならない。
(21)AIシステムによるリスク、特に壊滅的なものや存亡の危機に関わるものは、相応の計画と緩和対策の対象にならなければならない。
(22)あまりに急速な進歩や増殖を行なうような自己改善、または自己複製するようにデザインされたAIは、厳格な安全、管理対策の対象にならなければならない。
(23)超知能は、広く認知されている倫理的な理想や、人類全ての利益のためにのみ開発されるべきである。

 まず研究カテゴリーにおいては、「有益」「建設的」といった曖昧な言葉が並んでいます。「有益な知能」なんていう曖昧な表現は取る人によってどうとでも取れそうですが、同じことをDvorsky氏も考えたようでカリフォルニア大学の物理学者Anthony Aguirre氏にインタビューしたところ、逆にその曖昧さは狙ったものだということなのだそうです。つまり、この原則の最も重要な点は、有益かどうかが開発の動機になる、もっと言い換えると開発者は、単に技術競争や知的好奇心から「デキ」のいいAIを作るのではなく、倫理面も含めて人類にとってどういう結果をもたらすのかを積極的に考える必要があるということなのです。

 次に倫理と価値基準のカテゴリーにおいては、できる限り人間からコントローラブルで人間があくまでも上位にいるべきだということを述べています。AIが高度な判断を下すとしてもそもそもAIに判断させるかどうかを決めるのは人間(第16項)というように、決して人間より上にAIが来てはならないとしています。研究カテゴリーと合わせると、AIの開発者には人類の未来がかかっているといっても過言ではないかもしれません。

 最後の長期的な問題というカテゴリーですが、特に目を引くのは人類の存在危機に関する第22項ではないでしょうか。つまり、それまでの原則がAIを開発する人間を縛ろうという原則だったのに対して、この項目はAIを開発するのもAIだったらというケースを考えているのです。自分で自分を改良したり変更したりできるような自己成長型AIは、うっかり人間にとって不利益な機能を身につけてしまうかもしれません。従って、自己成長型Aは特に注意して監視する必要があるということです。

 しかし自分は、ものすごいスピードで進化し続ける自己成長型AIの成長過程を人間が検証したり監査したりするのは、両者の生きている「時間スケール」がそもそも違っている以上、とても現実的ではないと思います。人間が生きている秒単位・分単位のような時間は、コンピューターにとってはとてつもなく長い時間で、その間に原始的なAIが超知能へ成長してしまいかねないと思うのです。Aguirre氏は、自己成長型AIが誕生すると同時に(コンピューターにとっては自己成長の時間があったはずですが、人間の時間スケールで "瞬時に" という意味で)世界が覆さないと考えるのは愚かだと警告しています。しかし、一体どうやってAIが一瞬にして自己成長してしまうのを人間が止めることができるでしょうか。第6, 7項あたりにもあるように、自己成長型AIはあらかじめ人間の時間スケールで検証・監査可能なよう、十分なディレイ時間を持って成長がゆっくりゆっくり進むように仕組まないといけないと思います。そしてAIの自己成長の過程で、人間にとって不都合な機能を身につけたり人間の時間スケールに合わせるためのディレイ時間を排除したり、何か少しでも怪しい挙動が少しでも見えたら、人間がAIの動作を止めてしまえる緊急停止スイッチを組み込んでおくことも重要だと思います。

 しかし、そうまでしても映画ターミネーターに出てくる「スカイネット」のような存在の誕生を防げる保証はありません。この23原則は結局のところはガイドラインでしかありません。AIの開発に携わるエンジニアは、高い技術はもとより極めて高いモラルと慎重かつ十分な安全措置を組み込むことが求められるのです。

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2017年2月19日日曜日

サラダがもたらす「死の危険」? 健康的な食品が肥満を招く2つの理由 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

サラダがもたらす「死の危険」? 健康的な食品が肥満を招く2つの理由 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン):

 今回はダイエット中の方に気をつけてもらいたい、サラダを食べさえすればダイエットになると単純に考えない方がいいということを、Peter Ubel氏の記事を元に考えてみたいと思います。実は自分も2年ほど前に人間ドックで「特定保健指導」に引っかかってしまい、ダイエットを経験したことがあります。ちなみに、特定保健指導は平成20年度から始まった制度で、メタボリックシンドローム予備群として、食事や運動の状況を記録して定期的に保健師さんの面談を受けるというものでした。そのダイエットの中で、当然サラダは低カロリー食品として積極的に摂っていたことを思い出します。そんなサラダがダイエットに必ずしも良くないのは、Ubel氏の元記事のよれば2つの理由があるのだそうです。

 まず最初に、サラダは思った以上に高カロリーなんだということです。例えば、米アップルビーズ(Applebee’s)で提供される「グリルド・チキン・シーザーサラダ」は、アメリカのレストランだからなのか、サラダといえどボリュームもカロリーも多めで800キロカロリー以上もあります。そうでなくても、サラダにかけるドレッシングやマヨネーズは油を使っているので意外にカロリーがあり、100グラム当たりでごまドレッシングだと533キロカロリー、マヨネーズだと703キロカロリーもあり、たくさんかけてしまうと全然ダイエットにならなそうですね。

 それ以上に大きな問題は、サラダを食べることによって、あなたの体が脳を「だます」ことになってしまうことです。実際にはそのサラダが高カロリーなのに「サラダはヘルシー」と信じ込んでいるとすれば、脳は胃に対して「まだ満腹ではない」と思い込ませてしまうのです。ヘルシーとか低カロリーと思って食べているとき、私たちは満腹感を得られないようになっているのです。これについては実験結果があり、米国のある研究チームが大学生を対象にクッキーと満腹感に関する調査を実施しました。半数の学生には「タンパク質と繊維質・ビタミンが豊富でヘルシー」なクッキーだと伝え、残る半数には「砂糖と脂肪分・糖質がたっぷりで高カロリー」と伝えた上で、同じクッキーを食べてもらったのです。するとクッキーを食べてから45分経ってから空腹感について尋ねられた学生たちは、ヘルシーだと思ってクッキーを食べたグループの方がより空腹を感じていたのだそうです。

 元記事でUbel氏が言われているのと同じように、自分も空腹というのはいつも身体が教えてくれるものだとばかり思っていました。しかし、確かに通常の空腹は身体が「栄養が足りていない」と教えてくれるのですが、せっかく食事を摂ってもそれがヘルシーな食事だった場合、潜在意識の働きによって頭が空腹を教えるメカニズムが働いてしまうのです。日本のような裕福な国では、本当の意味での飢餓というのは少なく、どちらかといえばダイエットや健康志向など、意図的に作られた飢餓が幅を利かせています。そして、そんな ダイエットの敵=空腹 をもたらす最も重要な臓器は、実は「脳」だったのです。

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「デキすぎる」のも悩みの種 今の仕事が合っていないことを示す10の兆候 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

「デキすぎる」のも悩みの種 今の仕事が合っていないことを示す10の兆候 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン):

 今回は言葉だけ聞いたらなんとも不遜なというか傲慢な印象を与えてしまう「デキすぎ」に関する話題を、Liz Ryan氏の記事を元にして考えてみたいと思います。「この仕事は私じゃ役不足です」なんて言ったら、「それは君、『役不足』と言う言葉の使い方が違うよ。そういう時は『力不足』と言うんだよ」と言われそうですが、「いや、文字通り私の力量に比べると仕事のレベルが低すぎです」なんて。とても傲慢でイヤなヤツですね。今回の記事のテーマ上、不遜・傲慢に聞こえてしまう表現、ご容赦願います。

 自分もどちらかといえばそのタイプなのですが(この言い方がすでにイヤなヤツですね!)、常に新しいことを学んだり、新チャレンジをすることが「必要」なタイプの人というのがいます。こういう人は、何もすることがなかったり、チャレンジできない環境に置かれると憂鬱になってしまいます。最初はチャレンジングだと思っていた仕事も時間とともに刺激がやがて薄れてしまったり、有能な部下を恐れる上司が面白い仕事を振ってくれなくなることもあるかもしれません。Ryan氏は、そんな、仕事ができすぎて今の仕事にもったいないという状況になった時は、次に何をしたいかじっくり考えてしょくっ探しをすれば良いと述べています。

 自分のように古き良き日本企業に勤めている場合、Ryan氏が言われるほど簡単には転職しにくい環境にいます。それでも社内でそれなりのポジション(役職という意味ではなく役割といった意味で)を得ることで、それなりに刺激的な仕事をできるんじゃないかと思います。例えば、自分はソフトウェア開発という仕事をメインにしていますが、学会の標準化委員会の活動やセミナー講演・学会誌の解説記事の執筆などの仕事もしています。学会関係の活動は実は入社1年目からのライフワークになっていて、当時からアカデミックな仕事は基本的に自分に振られる環境にい続けることができています。自分が社内でこういったラッキーなポジションにいられるのは当時の上司のおかげで、そのため最新の技術情報に触れたり、他社の技術的なキーマンとの交流ができたり、常に新しい刺激に触れることできてきました。そして、アカデミックな仕事を一手に引き受けることで、社内でのポジションを確立することができました。つまり、顧客が技術的に難しいことを言っているときや他社と通信インタフェースを交渉しなければならないときなど、対外的に特にこちらの技術力が計られるときはお鉢が回って来るということになりました。

 他にも、本業のソフトウェアの開発という仕事は個人の力量差というのが大きく、それは何百倍とも何万倍とも言われているのですが、学会などのアカデミックな仕事をしていることの印象操作によって、特に「0から1を作る」仕事を優先的に与えてもらえました。いわゆるIT系ではない自分のような電機メーカーの場合、製品やサービスを構成するソフトウェアは新規開発よりもむしろ継続開発やメンテナンス(つまり、誰かの作ったソフトウェアを継続的に保守していくこと)が多いのですが、自分はそれよりも「全くの新規案件」をあてがってもらえることが多かったです。メーカーの開発者の場合「1から2を作る」のが得意な人も多い(というかそういう人の方が多い)のですが、自分は既存の枠組みの中で1から2を作るのは刺激が少なくてあまり得意ではありません。それに比べて0から1を作り出す仕事は、その枠組み自体を自分で作ることができ、まさにソフトウェア開発の醍醐味と言っていいと思います。

 Ryan氏の言われるように、職場において周囲に比べて自分だけデキすぎると感じた時は、確かに転職の潮時かもしれません。でも自分は、外に刺激を求めることはもちろん否定しませんが、うまく社内でのポジショニングを行なうことで刺激的な仕事をすることもできるんじゃないかと思います。

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2017年2月18日土曜日

空飛ぶ自動車 今年にもテスト開始 【動画】

空飛ぶ自動車 今年にもテスト開始 【動画】:

 今回は、アニメやSFで描かれていた未来予想図の典型的な光景「空飛ぶ自動車」が実現間近だという話題です。しかもどうやら、どこか1つの奇抜な企業だけが開発を進めているのではなく、いくつかの企業がしのぎを削っている分野で、すでに販売開始しているものもあるんです。自分の場合は、空飛ぶ自動車といえば、映画バック・トゥ・ザ・フューチャーのパート2でタイムマシンに改造された自動車「デロリアン」が空を飛んで過去や未来に行く光景が思い出されます。作られたイメージかもしれませんが、やはり「未来=空飛ぶ自動車」というのは強く刻まれているような気がします。

 まず1つ目は、今回の元記事に示されているエアバス社です(映像↓)。エアバス・グループのCEOトム・エンダース氏は、2017年末までに空飛ぶ自動車ロボットのテストを開始できそうだと話しています。エアバスが開発する空飛ぶ自動車は、自動車というよりも小型飛行機という感じですが、エンダース氏は「100年前に都市交通の一部は地下に潜った。今、我々はすでに交通の一部を空に飛び上がらせる技術を有している」と語っています。

 次は「空飛ぶタクシー構想」のUber。Uberといえば自動車配車のWebサイトや配車アプリで有名どころですが、昨年空飛ぶタクシーの開発を発表し、その開発を加速するために元米航空宇宙局(NASA)ラングレー研究所の上級エンジニアであるマーク・ムーア氏を迎え入れたそうです。空飛ぶタクシー構想では、ビルの屋上に「垂直離着陸機専用飛行場」を開設して、その飛行場間を飛ぶ個人向け航空機によって現在自動車で通勤する人々を運ぶ考えのようです。そういう意味では、タクシーはタクシーでも乗合タクシーかバスのようなイメージでしょうか(↓)。

 最後は、すでに発売が確定しているオランダのメーカー・PAL-V。なんと、世界で初めて折りたたみ式プロペラを搭載して、「走行モード」と「飛行モード」を切り替え可能な三輪の自動車「PAL-V Liberty」の販売が始まったのだそうです(↓)。ドライブモードの最高速度は160km/hなので、普通の自動車として使用するのも問題なさそうです。フライトモードは最高高度が3500m・最高速度は180km/hで、最大500kmを飛行できるそうです。ただ空を飛ぶための現実的な問題点として、国ごとのジャイロコプターのライセンスが必要なことと、離陸するときは小型飛行場のような滑走路が必要なので、走行モードで渋滞に遭遇した時に飛行モードに切り替えて空へ逃げる、というような使い方はできないようです。価格は上位モデルが59.9万ドル(約6,800万円)・下位モデルが39.9万(約4,500万円)ですので、皆さんも自家用としていかがですか。

 どのタイプも未来予想図に描かれた「空飛ぶ自動車」よりも「自家用ヘリコプター」に近いイメージですが、それでも最後にご紹介したPAL-V Libertyはすでに販売が始まっているほど「現実」的なものになっています。最近の自動車業界の話題といえばAIを使った自動運転の開発が取り上げられることが多いですが、「自動運転」は人間から運転する楽しみを奪ってしまいそうです。そこへ行くと、この空飛ぶ自動車は大空を「運転する」楽しみをもたらしてくれるかもしれませんね。

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2017年2月17日金曜日

ドキュメント東芝崩壊 「半導体売却」を決めた「血のバレンタイン」 | 東芝崩壊 | 文春オンライン

ドキュメント東芝崩壊 「半導体売却」を決めた「血のバレンタイン」 | 東芝崩壊 | 文春オンライン:

 以前にも東芝の損失が7千億円規模に膨らむニュース記事を取り上げたことがありましたが、残念ながらというかやはりというか、創業113年の名門企業は「血のバレンタイン」とも呼ぶべき日を迎えてしまいました。自分もやはり同業の電機メーカーに属しているので、東芝のインフラ部門には何人か知り合いがいますし、仕事上のお付き合いも多いのですが、経営者のミスを一緒に被らされる一般社員の方々が気の毒でなりません。

 2月14日、東芝は2016年4~12月期の連結決算と、7千億円規模という情報が飛び交っている米国原発建設子会社、CB&Iストーン&ウェブスターの減損損失の確定金額を発表する予定でした。この損失額が本当に7000億円規模なら、一時的に債務超過に陥ることになります。3月の決算までに債務超過を解消するため、唯一にして最大の優良事業である半導体事業を分社化して、株式の一部を売却するストーリーが検討されています。東芝の半導体事業の価値は1兆円とも2兆円とも言われているので、一気に2000億円〜4000億円規模の調達をして債務超過を免れようという作戦です。

 しかし14日12時13分、東芝広報から報道陣に1通のメールが届き、未だ決算の数字がまとまっていないことを知らせます。発表当日になってもまだ監査法人と揉めていることが強く推測されます。東芝の監査法人は、2015年の粉飾決算を見逃した新日本監査法人からPwCあらた監査法人に代わっています。なにせ東芝は新日本監査法人を欺いて2306億円もの利益を水増した前科があるわけですから、PwCが用心深くなるのもやむを得ません。しかも、PwC自身も東芝が昨年末突然発表した「S&Wで数千億円規模の減損損失が発生する見込み」という件については、まんまと騙されたのです。粉飾決算という暗い過去を断ち切って生まれ変わったはずの東芝は、この期に及んでもっと大きな闇を隠していたわけですから。

 そして14時59分、記者会見を1時間後に控えた時間に2通目のメールが届きます。その内容は、ウェスチングハウス(WH)によるCB&Iストーン&ウェブスターの買収に伴う取得価格分配手続きの過程において内部統制の不備を示唆する「内部通報」があったというものです。そして、WH経営者による米大手法律事務所K&L Gatesに対する「不適切なプレッシャー」の存在が指摘され、四半期連結決算財務諸表に影響を及ぼす可能性があるというのです。

 結果的にこの日の決算発表は1ヶ月後に先送りされ、17時半ネット上に発表資料がひっそりとアップされただけになりました。しかし、その資料には驚愕の事実が書かれています。確定の数字ではないですが、S&Wののれん減損額は噂通りの7125億円。このままでは、2017年3月末時点の株主資本は「ー1500億円」となります。そして「メモリ事業に関して、マジョリティ譲渡を含む外部資本導入を検討」、つまり唯一利益を出している虎の子の半導体事業を事実上売却する方向と書かれていますが、売却の割合を見直すとうい話が出ているので3月の決算には間に合わず、そのまま東証2部降格となるでしょう。今回の大きな闇の元となった原発事業の責任者である志賀重範会長は15日付で辞任します。

 同じ電機メーカー業界にいるものとして、東芝の凋落は残念でなりません。原発事業というのは数兆円規模のプロジェクトですので、見積もりを1割失敗するだけであっという間に数千億もの赤字になる非常にリスキーな事業です。いちプライベートカンパニーにそのリスクを負わせるのは、本来は無理がある事業なので、今回の屋台骨を揺るがす原子力事業こそ切り離して国有化すべきという議論も出ているようです。巨額の投資が必要な半導体事業にしても、株式の一部だけを売却しても今後東芝がマジョリティを握ったまま積極投資でサムスン電子を追いかけるシナリオは書きづらいので、いっそのこと全部売ってしまうという提案もあるようです。そうなると、東芝にはインフラ事業しか残らないというシナリオもありそうで、しかもそれはかなり「いい方」のシナリオでしょう。メインバンクの三井住友銀行は東芝を支えていくと明言していますが、今後も動静を見守りたいところです。

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2017年2月15日水曜日

AIが誘う「価格100分の1」の世界:日経ビジネスオンライン

AIが誘う「価格100分の1」の世界:日経ビジネスオンライン:

 この山ちゃんウェブログでは、AI(人工知能)によって人間の仕事(特にホワイトカラーと呼ばれる人の仕事)の大半は取って代わられるという記事を何度か書きましたが、今回は根本は同じですが、水野孝彦氏による記事を元に、AIによって価格破壊が起きるという話題です。

 すでにマーケットが出来上がっていたりガリバー企業による寡占化が進んでいて新規参入は難しいような業界、そんな業界に打って出る突破口の一つは「圧倒的な低価格」でしょう。極端な話ですが、例えば同業他社の価格の2割引という低価格で参入した新興企業があったとしても、顧客は取引先を変更するリスクを考慮して振り向いてくれないかもしれません。しかし、同業他社の99%引き(つまり100分の1)という低価格であれば、そんなに安いならどれどれと振り向いてもらえるケースも多いでしょう。そして、AIを使うことでそんな「圧倒的な低価格」を実現する企業が出始めているのです。

 例えば元記事に紹介されている、Webコンサルティング会社WACUL(ワカル、東京都千代田区)は、1案件あたり約400万円の成果報酬方式で1カ月から1カ月半の時間を掛けてWebサイトの分析と改善提案を行なっていました。しかし、この価格は同業他社並みなので特段の価格競争力はありません。そこで2015年5月、「AIアナリスト」の名称でアクセス分析にAIを導入し、従来の100分の1の価格である4万円を月々のコンサルティング料として得るようにしました。2017年度、AIアナリストのコンサルティングを受ける企業は1000社にも達するそうです。なぜそんな「圧倒的な低価格」を実現できるのでしょうか。そのカラクリは「AI」にあります。Webサイト分析で最も人手が掛かる作業は、サイトを訪れたユーザーがどのページをどんな順番でどれくらいの時間閲覧しているのかを把握すること、従来人間による解析の場合は5~10日間掛かっていたのが、AIによって10分に短縮できたのだそうです。(同社COOの大淵亮平氏) 人手による力技からコンピューターを使用した自動処理ですから、作業時間の短縮もそうですし最もコストのかかる人件費を大幅に節約できることになるのです。

 他にも、不動産業界でAIを上手に活用しているとして紹介されているのがイタンジ(東京都港区)です。賃貸物件の仲介手数料は家賃の1カ月分が相場ですが、同社は一律3万円を実現しています。インターネット上のサービスで、東京・神奈川といった家賃の高い地域限定の物件紹介のため、3万円というのは同業他社に比べて破格の値段になります。その低価格の仕組みもAIで、ユーザーからの物件への問い合わせに対する回答のうち60%はAIが自動的に返すようになっています。そうすることで、通常は1人の営業マンが担当できる見込み顧客は40人くらいのところ、同社は桁違いの1,000人もを担当しているのです。ここでも、人手による力技の営業活動を一部AIに任せるkとによって、最もコストのかかる人件費を節約しているのです。元記事には触れられていませんが、AIによる自動返信ですから、レスポンスがよく顧客満足度も高まることでしょう。

 人間が行なっていた仕事を機械にやらせる、コンピューターにやらせる、というのはコストダウンの典型的な方法です。そういう意味で、Webコンサルティング会社の例も不動産仲介会社の例も、コストダウンの王道を行くものです。従来最もコストのかかるのは人件費とされていましたが、どうしても人間にしかできない仕事というのが多く、機械やコンピューターでもできる仕事というのは限られていました。しかしAIの発展によって、人間にしかできない仕事というのがぐっと減り、人間にもできるしコンピューターやAIにもできる仕事というのが多くなったので、そういう領域をAIに置き換えた企業は大きなコストダウンを実現することができるのです。どうやら、AIによる価格破壊・デフレというのも、避けられない未来のようです。

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「稼ぎの悪い夫は交換」CMが炎上しないワケ:日経ビジネスオンライン

「稼ぎの悪い夫は交換」CMが炎上しないワケ:日経ビジネスオンライン:

 今回は、JXエネルギーが手がける電力小売りサービス「ENEOSでんき」の新しいテレビCMがなぜか炎上しないという話題で、林英樹氏の記事を元に本来目指すべきはこのCMが炎上する社会じゃないかという話題です。

 問題のCMは次のような内容になっています。妻役の小池栄子氏がリビングで友人とお茶を飲みながら、自由に使えるお金の少なさを嘆いています。「解決策は2つあると思うの」「安い電気に変えるか、稼ぎのいい夫に変えるか」。ちょうどリビングに入ろうとした夫役の古舘寛治氏がその言葉を聞いてガーンとショックを受ける...そんなブラックジョークです。小池氏の真顔と古舘氏のコミカルな演技が対照的です。

 ネット上で「炎上」しそうな匂いがプンプンしますが、実際は無風とまでは言わないものの、JXエネルギー広報担当の方のお話によれば、それほど反響がないとのこと。このCMがいかにも「炎上」しそうなのは、最近の謝罪・炎上トレンドでキーワードになっている「ジェンダー」が全面的に押し出されたCMになっていることです。例えば、25歳の誕生日を迎えた女性に対し、同性の友人が「今日からあんたは女の子じゃない」「もうチヤホヤされない」などと指摘する化粧品のCMには、放送直後から批判が殺到し、資生堂は撤回を余儀なくされました。少し前には、ルミネのCMも「女性は“男性のために”綺麗にしてないと価値がない」というメッセージが前面に出て炎上したこともありました。

 これまでの炎上の大半は女性蔑視やセクハラ・パワハラを想起させるCMで、そういう意味ではこれまで男性蔑視で炎上ということはほとんどありませんでした。今回のENEOSでんきのCMも、もしも男女逆に描かれていたら、つまり「安い電気に替えるか、やりくり上手な妻に替えるか」という描かれ方だったら大炎上になっていたかもしれません。

 元記事の中で危機管理を手がける経営コンサルタントの話として、グレーだがギリギリセーフとの見解が示されていました。パワハラやセクハラが批判される時、基本的には「男性=強い、女性=弱い」という暗黙の前提が置かれているように思います(肉体的な面でも社会的な面でも)。女性は弱いので、男性が女性に対するそのような行為が特にパワハラ・セクハラとして批判の的になる。逆のケース、つまり弱い女性から強い男性に対する場合、ある意味男性側が「わざと」弱さを演じて女性とじゃれあっていると見なされがちな気がするのです。もちろん、本来は常に男性が女性より強いとは限らず、女性上司のパワハラに悩む部下の男性も現実にはたくさんいるでしょうし、肉体的な面でも男性より女性が強いカップルもいることでしょう。

 今回のCMが炎上しなかったのは、今回の例で言えば「男性=強い、女性=弱い」「男性=仕事、女性=家事」という考え方が、いまだ社会通念として存在しているからに他ならないのです。この古き日本的な固定観念がいまだ根を張っているからこそ、このCMがブラックジョークとして成立して、炎上に至らなかったという見方ができるんだと思います。もと記事の中で、林氏のアメリカ人の友人は「アメリカでこのCMが流れたらバッシングが起きると思う」と話しているそうです。女性の社会進出や男女平等などジェンダー面の先進国では、「男性=強い、女性=弱い」「男性=仕事、女性=家事」という社会通念は存在しないので、このCMは単なるパワハラ・いじめのように捉えられるのでしょう。一億総活躍社会・女性の社会進出をスローガンに掲げる安倍政権としては、このCMが炎上しないというのはまだまだ道半ばである証拠で、本来の帰着する先は、このCMが炎上を招く社会なのだろうと思うのです。

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2017年2月14日火曜日

Amazon Dash Buttonのようにポチっとするだけで反トランプな人権団体に寄付できる装置が誕生 - GIGAZINE

Amazon Dash Buttonのようにポチっとするだけで反トランプな人権団体に寄付できる装置が誕生 - GIGAZINE:

 昨12日は第59回グラミー賞の授賞式がありましたが、その中で歌手のジェニファー・ロペス氏にの反トランプとも取れる発言がニュースになっていましたが、トランプ大統領は今日にも新しい大統領令に署名するとも言われており、新大統領就任以降続いているアメリカの混乱は治る気配がありません。

 そんな中で今回ご紹介するのは、その名も「ACLU Dash Button」。以前にこの山ちゃんウェブログでも紹介したAmazon Dash Buttonのパロディとも言えるこのデバイスは、Amazon Dash Buttonがボタン1つで日用品を注文できるのに対して、ボタン1つでアメリカで自由と人権を守るために活動している団体「アメリカ自由人権協会(ACLU)」に寄付を行うことができるのです。ACLUはトランプ大統領の移民政策に明確に反対の姿勢を示している団体で、サイトのトップページに「彼は差別した:私たちは訴えた」というメッセージと寄付を求めています。ボタン1つでACLUに寄付できるACLU Dash Button、使い方はAmazon Dash Buttonと同じ、単にボタンをポチッと押すだけです(↓)。

 この画期的な(!)ボタンを作ったのは、デザイナー・プログラマー・メイカーなど複数の肩書を持つNathan Pryor氏。友人の「トランプの攻撃を目にするたびに寄付できるACLU Dash Buttonがあればいいのに……」というアイデアを実現したのだそうです。Pryor氏は、Amazonが提供しているDash Button型デバイス「IoT Button」を元に、ボタンを押された時の動きをプログラミングして、サーバーにトリガーを送信し、サーバー側でACLUの寄付用ページを開いて必要なフォームを記入して送信し、無事に受け付けられるとスマートフォンにメッセージが届くというスクリプトを動かしているのだそうです。

 ハードウェアのIoT ButtonはAmazonが「Dash Buttonを自分でカスタマイズしたい」という要望に応えて発売しているもので、誰でもAmazonでポチッと購入できます。そしてサーバー側もAWS LambdaというAmazonのサービスを使っているそうですので、Amazonの提供する仕組みに乗っかって、こういう「XXX Dash Button」を容易に開発できるんですね。あなたもオリジナルのDash Buttonはいかがでしょうか。

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2017年2月13日月曜日

IoT機器は「1分以内」に乗っ取られる:日経ビジネスオンライン

IoT機器は「1分以内」に乗っ取られる:日経ビジネスオンライン:

 今回は日経ビジネスの小笠原啓氏が、IoTのセキュリティ専門家である横浜国立大学大学院環境情報研究院/先端科学高等研究院の吉岡克成准教授にインタビューした記事を元に、IoTのセキュリティに関して考えてみます。吉岡氏といえば、以前にもこの山ちゃんウェブログでTelnetサービスが稼働しているデバイスが多く存在する危険性について、書かせて頂いたことがありました。

 2016年10月、アメリカで大規模なサイバー攻撃が発生し、ツイッターやスポティファイなどのサービスが一時停止に追い込まれるという事件がありました。原因は「Mirai」というマルウエアに感染した監視カメラなどによる「DDoS攻撃」だと推測されています。この手の話に出てくるDDoS攻撃とは何かなのですが、「DDoS攻撃」の前にまず「DoS攻撃」の話から始めましょう。DoS攻撃(Denial of Service attack)は実は大きく2種類があり、1つ目はサーバーに大量のリクエストや巨大なデータを送りつけてその処理でいっぱいいっぱいにさせてしまう攻撃で、2つ目はサービスの脆弱性を利用して例外処理をさせ機能不全に追い込む方式です。大量リクエストでサーバーを「お腹いっぱい」にしてしまう前者の攻撃を、さらに大量のデバイスから1つのサーバーへ向かって大量リクエストを仕掛けるようにしたものを特にDDoS攻撃(1つ目のDは"Distributed"です)と言います(↓)。よくターゲットにされてしまうのがDNS(Domain Name Service)サーバーで、DNSとは"dokkhwaymaiorchid.blogspot.jp"という名前(URL)を問い合わせるとインターネット上の住所に相当するIPアドレスを返してくれるサービスです。従って、DNSサーバーが攻撃によってダウンさせられると、サーバーの名前から住所が分からなくなるので、ユーザーがインターネット上で提供されるサービスにたどり着けなくなってしまうのです。この図(↓)ではパソコンの絵で描かれていますが、IoTデバイスが踏み台として使用されることが増えているのです。

 吉岡氏がハニーポット(攻撃者に対する囮)を使用して攻撃者の情報を集めたところ、コンビニに設置されているようなデジタルビデオレコーダーで、他にもネットワーク機器のルーターからの攻撃も多く観測されているそうです。中にはMRI(磁気共鳴画像装置)や太陽光発電パネルの制御システムが乗っ取られて、攻撃を仕掛けてきているケースもあるそうで、DDoS攻撃の踏み台どころかそのシステムを悪用されて大惨事につながりかねません。種類にして500機種以上、数にしても1ヶ月に100万ものIoT機器が攻撃を仕掛けているそうです。

 前回の記事と重複しますが、その元凶になっているのが「Telnetサービス」です。多くのIoTデバイスでTelnetサービスが稼働したままになっているのです。Telnetはネットワーク経由でサーバーにログインして操作できるようにする機能で、IoTデバイス上でこのサービスが稼働していると、インターネット経由で自由にそのデバイスにログインしてコマンドを実行させることができるのです。自分も電機メーカーに勤めていて専門は産業系IoTシステムなのですが、やはりIoTデバイスの開発にはいまだにTelnetを使用します。通常のIoTデバイスはパソコンのように画面やキーボード・マウスが存在しないので、ネットワーク経由でパソコンからIoTデバイスにログインして操作します。と言っても、もちろんそんなことをするのは開発段階だけで、出荷にあたってはTelnetサービスは停止するのが常識です。ところが、現場でのトラブルシューティングを容易にするためか、手順漏れからか、あるいは単に見識の無さからか、Telnetを稼働させたまま出荷されたデバイスが大量に出回っているようなのです。そんなデバイスは、ログインID・パスワードも"root"・"1234"のような形だけのものが多く、ハッカーからすれば容易に世界中のIoTデバイスにログイン可能な状態になっているわけです。

 そして、パソコンの場合はマルウェアに感染すると、変なメッセージが表示されたり極端に処理が重くなったりファイルが破壊されたりなど、ユーザーが感染に気付きやすいのですが、IoTデバイスの場合は画面やキーボード・マウスがないのでちょっと処理が重いかなくらいではユーザーが気づくことはまずありません。そのため、マルウェアに感染したまま何の対処もされず放置されるケースが多く、特に危険なのです。それでも感染に気づくことができた場合は、何よりもまず電源OFFすることが重要です。有線でインターネットに接続されている場合なら、ネットワークケーブルを外しましょう。たいていのIoTデバイスはTelnet上経由で書き込まれた情報はRAM(メモリー)に書かれているだけですので、電源OFF→再度ONで書き込まれていたマルウェアは綺麗さっぱり無くなってしまいます。ただし、再度インターネットに接続されてしまうと、一度破られたTenetは再び破られるのは時間の問題で、吉岡氏の実験では再度マルウェアに感染するのに要した時間は1分以内だったそうです。

メーカーの開発者の立場からすれば、Telnetを稼働させたまま出荷するなんて正気の沙汰だとは思えないのですが、それでもスタートアップや中小メーカーなどの中には、自分たちは大丈夫と思っているのか単に知識がないだけなのか、Telnet稼働のままの製品を世に出してしまうことが実際にあるというのですから驚きです。そうでなくても、IoTデバイスはライフタイムが長いので、メーカーによる保守メンテナンス契約を結んでセキュリティパッチがきちんと当てられるケースは稀で、セキュリティ状態を保っているのは至難の技です。しかしTelnetを「閉じる」なんてキホンのキですから、最近の流行でスタートアプや中小メーカーがたくさん参入してきた玉石混交のIoTとは言え、それくらいはしっかりやるのがメーカーの務めだと思います。

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2017年2月12日日曜日

「それはロボットがしたことです」は認められる?--AIと法律の専門家に聞く - CNET Japan

「それはロボットがしたことです」は認められる?--AIと法律の専門家に聞く - CNET Japan:

 今回はDanny Palmer氏の記事を元に、現代の人工知能(AI)やロボット技術の急激な発展を考えた時、その責任元はどこにあるのかという難しい問題を考えてみたいと思います。自動運転が技術的にはほぼ完成の域に達してもなかなか実用化できないのも、究極的には自動運転車が起こした事故は誰が責任を取るのかというところに帰着するような気がします。

 ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)で認知神経科学の教鞭をとるPatrick Haggard教授によれば、それはペットのケースのアナロジーではないかというのです。つまり、飼い犬の行動について法律上の責任を問われるのは、その犬を売ったブリーダーではなく飼い主だということです。例えば、あなたが大型犬を飼っていたとして、その犬が誰かに噛み付いたとしたら、あなたがその責任を問われても仕方ないと思えるのではないでしょうか。

 しかし、例えばあなたがルンバのような自動掃除機を使っていて、あなたが気づかないうちにそれが勝手に家の外に出てしまい誰かを傷つけたとしたら、あなたはその責任を取るべきでしょうか。また、エンジンとブレーキシステムの不具合によって、路肩に駐車中のあなたの車が自動的に発車してしまって誰かを傷つけた時、あなたがその責任を問わ流としたら不条理を感じませんか。実はここに出した例の場合、厳密にはAIではなく基本的にはあらかじめ人間がプログラムした通りに動く(あるいは動きをあらかじめプログラム的に制限できる)ものが対象なので、プログラムに間違いがあればプログラムの製造元が責任を負う(つまりメーカーが責任を取る)というのが自然な気がします。

 ところが、我々が今後付き合っていかなければならないAIは、人間があらかじめプログラムした通りに動くのではありません。あえて言うならば、人間がプログラムするのは「学習の仕組み」だけであって、どんなデータを学習してその結果どう動くかは製造元にすらわからないのです。どう動くかわからないものを製造して世に出すということに、製造元責任(PL)の観点から不安や憤りを感じる人もいるかもしれませんが、最初の例にあるペットの例がまさにそうです。あなたがブリーダーだとして、あなたが育てた犬が飼い主の元に飼われた後も、その犬の責任をあなたがずっと負わされるとしたらどうでしょう。あなたの手元を離れた後その犬が子供に噛み付いたとしても、自分はそんな風には育てていない、飼い主の元に飼われたからそういうことを学習したんだと主張したくなりませんか。

 つまり、プログラムに不具合がある場合は製造元の責任と言えますが、完璧なプログラム(ソフトウェア開発者の立場の自分からすると、プログラムに「完璧」は存在しないのですが、仮に存在するとして)であっても、製造後の「学習」を元に結論を出す場合は、そこから誤った結論を導き出すこともあり、また学習データがそもそも誤っている場合もあり得ます。ここでコトをさらに難しくするのは、プログラムも正しい・学習データも正しいという場合でさえも、AIが導き出す結論が誤りという場合もあるのだということです。つまり、プログラムと学習データのいずれか一方が誤っていればAIの出す結論が誤りになるのはもちろん、両方とも正しいにも関わらず結論が誤りになるという、とても従来の概念の延長線上では考えづらい事象も発生するのがAIの世界なのです。

 そんな製造元もユーザーも悪くないという場合に、責任の所在をどこに求めるのかについて、ハノーファー大学で刑法と法哲学の教鞭をとるSusanne Beck氏は、「ある種の電子的な人格を考慮に入れる必要がある」「機械を人と見なすことはないとしても、実際のところそれが機械を扱う法律上の概念だ」と述べています。機械やコンピューター(ソフトウェア)に人格があると考える、つまり企業に人格があると考える「法人」のような概念だと考えれば良いかもしれません。人間も企業も誰も悪くない時、法律的には機械やコンピューターが悪いと考える、ちょっと違和感はありますが今のところそれくらいしかない気もしますね。

 ただ実際のところ、法人の場合は賠償金を支払う能力がありますが、機械やコンピューター(ソフトウェア)にはその能力がありません。自分は、そんな金銭的な面をケアする事業というのも考えられるんじゃないかと思います。つまり例えば「AI保険」として、これはAIが保険の査定を行なうといった代物ではなく、製造元もユーザーも誰も悪くない、AIが悪いとしか言いようがないケースで被害者に賠償を行なう「保険」という考え方です。誰も悪くなくても被害の賠償が必要な場合(もちろん自らの責任がある場合も含めて)に備えて、製造元やユーザーがAI保険を掛けておくという運用が現実的なんじゃないかと思います。

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2017年2月10日金曜日

ピークはたった6秒? 怒りをコントロールして精神を落ち着かせよう | ライフハッカー[日本版]

ピークはたった6秒? 怒りをコントロールして精神を落ち着かせよう | ライフハッカー[日本版]:

 今回は瀬戸口仁氏による「人生が変わるアンガーマネジメント入門 怒りを味方につける9つの習慣」という本を印南敦史氏が紹介したまとめ記事をもとに、最近よく耳にするアンガーマネジメントを考えてみたいと思います。

 このやまちゃんウェブログでも以前、子なし夫婦にとやかくいう人を題材に少しだけアンガーマネジメントに触れたのですが、結局は「鈍感力」や「やんわりスルー力」で受け流しましょうといった感じでしたが、今回は自分の怒りをコントロールして人間関係やビジネスシーンをスムーズにしていきましょうというものです。ただ、アンガーマネジメントの世界では「怒り=悪」というわけではなく、怒りと上手につきあっていきましょうというのが本来の目的とのこと。

 重要なことは、人が怒り心頭でいられる時間はたったの「6秒」だということ。この6秒を長いと思うか短いと思うかは人それぞれかもしれませんが、自分が怒り心頭に発した時はこの6秒間を何とかやり過ごすことができれば、あとは怒りの感情は下降線をたどるのでそこから爆発することはないそうです。つまり、怒りを覚えた時に「反射」をしないことを日頃から訓練しているといいのだそうです。反射とは売り言葉に買い言葉、舌打ち、といった無意識的に反応を返してしまうことです。

 そしてその6秒をやり過ごすためのテクニックとして、2つの方法が紹介されています。1つ目は「カウントバック」という方法。数字を1から6まで数えるのでもいいかもしれませんが、それだと無意識レベルでできてしまうので怒りの気持ちをしばらく忘れるという目的のためには半分くらいの効果です。それよりも、例えば100から順番に3ずつ引いた数字(100、97、94、91...)を順に思い浮かべたり、90から2ずつとか、80から6ずつとか、とにかくちょっとその頭を使わないといけないことをするのです。そうすることで、6秒間の間、半分くらいの気持ちを計算に消費させ怒りに費やせる気持ちを半分に押さえるのです。そしてもう1つの方法が「呼吸リラクゼーション」。人は怒り心頭に発すると、呼吸が速く浅くなり、それが自律神経の乱れを引き起こし交感神経系が活発になってしまいます。交感神経が優勢になると、情緒不安定になったりイライラしたり、不安が増幅したりすることがわかっています。つまり、自分で「火に油を注ぐ」ことをやってしまっているのです。従って、それを避けるために腹式呼吸で大きく深呼吸を行ないます。怒りのヒートアップを避け、気持ちを落ち着けるのです。

 昔の日本のビジネスシーンでは怒りを爆発させる経営者や上司がクローズアップされたこともありましたが、現代のビジネスの場で感情に任せて怒りを爆発させる人は失笑や冷笑をかうだけになるケースが多くあります。それだけ世の中が変わってきたのかもしれませんが、自分が「怒りの沸点が低い」と思う人はぜひ2つのテクニックを身につけておきたいですね。

 アンガーマネジメントについては、今回の元記事もそうですが、基本的に怒りの「感情に任せて怒りが爆発することを防止する」という文脈で語られることが多いような気がします。自分としては、怒りを抑えることもそうですが、怒りの度合いが少ない時でも戦略的に(意図的に)怒りを爆発させるという「逆張り」テクニックも重要な場合もある(特に古くからの日本企業のビジネスシーンでは!)に思います。コミュニケーションの中で、戦略的に怒りを抑えたりそう怒ってもいないのに怒りを爆発させたりして相手を意のままにコントロールする...そんなことができるのが本当の「マネジメント」じゃないかなと思ったりもします。

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人工知能による自動化が進むゴールドマン・サックス、人間のトレーダーは600人から2人へ - GIGAZINE

人工知能による自動化が進むゴールドマン・サックス、人間のトレーダーは600人から2人へ - GIGAZINE:

 以前、人工知能(AI)に投資運用は任せられないという趣旨の元記事に対して、反対の立場から記事を書いたことがありました。今回はそんな自分の主張を裏付けるような、Nanette Byrnes氏の元記事を紹介したいと思います。

 実はこの元記事の前に、100%人工知能が投資運用を行なうヘッジファンドが誕生したニュースも流れていて、もはや投資の世界ではAIが人間のトレーダーの仕事をかなりの部分奪ってしまうのは既定路線のように見えます。そして今回の元記事は、世界最大級の投資銀行であるゴールドマン・サックスのニューヨーク本社で、2000年時点では600人ものトレーダーが顧客の注文に応じて株式の売買行なっていたそうですが、同社CFOに就任予定のマーティ・チャベス氏によれば現時点で本社に残っているトレーダーはわずか2人だと伝えています。残りの598人が行なっていた仕事は誰がこなしているのかというと、何と200人のコンピューターエンジニアが運用する「自動株取引プログラム」が取って代わったのだそうです。

 そして、同社はすでに通貨取引の自動化も始めており、チャベス氏は4人のトレーダーを1人のコンピューターエンジニアに置き換えることができると説明しています。ゴールドマン・サックスでは、現在、総従業員数の3分の1にあたる9000人もの従業員は、コンピューターエンジニアなのだそうです。もはやゴールドマン・サックスはトレーダーが幅を効かせる企業ではなく、ちょっとしたIT企業をはるかに凌ぐコンピューター企業に様変わりしているのです。

 トレーダーという職種はまさにそうなのですが、多くの知識や経験をもとに新たな局面の打つ手を考えるといった仕事は、AIや機械学習が最も得意とする分野です。自分は将来的には、医者・弁護士・経営者・ファンドマネージャーなど、「頭がいい」人が就くことができ、「頭がいい」という希少価値に対して高給を得られていた仕事は、軒並みAIに取って代わられると思っています。イギリスの調査会社Coalitionによれば、金融取引の45%はすでに電子化されているそうで、実際、今回の例のゴールドマン・サックスのトレーダーは、従来は年間平均70万ドル(約7,800万円)もの報酬を得ていたので、そんな高給取りを600人から2人に激減できれば、AIの開発・導入コストやコンピューターエンジニアを雇い入れても十分にコスト削減になるという考えです。AIの導入は、高給取りの人間を安いコンピューター資源に置き換えることによって大きなコスト削減につながるので、企業にとって大きな動機になると思います。

 ちなみに先に紹介したAIが100%運用を行なうヘッジファンドは、シリコンバレーでAppleの音声アシスタント「Siri」の開発に携わったババク・ホジャット氏が中心となったAI開発会社「Sentient Technologies」が立ち上げており、AIを武器にすれば、コンピューターエンジニアがヘッジファンドを立ち上げるという時代なのです。ホジャット氏は「人間は株式市場において感情的すぎる」とコメントしていて、AI対人間の投資対決においては感情に左右されないAIにも十分に勝ち目があると考えているようです。AIを活用するヘッジファンドは他にも誕生していて、ウォール街から人間のトレーダーがいなくなる日もそう遠くないかもしれませんね。

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2017年2月9日木曜日

今すぐポチリたい。脳内の「やる気スイッチ」が慶応大らの研究チームにより発見される|ギズモード・ジャパン

今すぐポチリたい。脳内の「やる気スイッチ」が慶応大らの研究チームにより発見される|ギズモード・ジャパン:

 今回は少しアカデミックですが、とても興味深いニュースを見つけたので、それについて。「やる気スイッチ君のはどこにあるんだろう」なんてCMがあったりしましたが、本当にそんなスイッチがあるなら、押して仕事や勉強など捗らせたいものですよね。「やればできる子なんです」という残念な子でも、やる気スイッチポチーで成績アップなんて。


 今回の元記事は、そんな「やる気スイッチ」らしきものが見つかったという渡邊徹則氏による記事で、生理学研究所の発表によれば、慶應義塾大学・北海道大学大学院などの共同研究グループが、マウスを用いた実験で意欲障害の原因となる脳内の部位を特定したのだそうです。実はこれまで意欲障害についてはあまりよく知られていなくて、認知症などの疾患で脳が広範囲に障害を起こした時に発生するということくらいしかわかっていなかったのだそうです。研究グループによれば、マウスの実験で、脳の中でも線条体という部分を構成する細胞集団「D2-MSN」が17%細胞死すると意欲障害が起こることが分かったそうです。つまり、意欲行動と腹外側線条体のD2-MSNが密接に関わりあっているということですね。これによって、意欲障害を改善する薬の研究が進むことになるかもしれませんね。

 内容的には我々が想像する「やる気スイッチ」とは微妙に違う気もしますが、最初は認知症などの薬として開発が待たれるところですね。さらにその先の将来を想像すると、仕事や受験勉強などの場面でなんかやる気でないなーというとき、クスリを飲んでもう一仕事とか薬を飲んで勉強が捗る...なんて、なんだかアブナイ表現ですね。やる気をクスリでコントロールする社会というのも、ちょっと...いやかなりやり過ぎな気がしますが、受験勉強とか昇格試験とか背に腹は代えられない場合も出てきてしまいそうですね。

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2017年2月8日水曜日

時代は俺チョコ…女性から愛の告白はもう古い!?…14日バレンタインデー : スポーツ報知

時代は俺チョコ…女性から愛の告白はもう古い!?…14日バレンタインデー : スポーツ報知:

 今回はちょっと軽めの話題ですが、時代はこんな風になっているのかというお話。お正月がひと段落して2月に入るとバレンタインシーズン、2月14日へ向けてデパートでもスーパーでもバレンタインコーナーを設けてイベントをしたりしています。

 従来、手作りチョコを作ろうという女性や高級チョコで意中の男性のハートを射止めようという考える女性など、基本的には女性から男性へ愛の告白としてチョコレートを贈るのがバレンタインの趣旨でした。そのうちチョコをもらえない男性がかわいそうだとなったのか、「義理チョコ」というのが一般化してきて、職場や取引先・教室などで男性に配る女性も多く見られました(一方で本来の愛の告白の意味で贈るチョコは「本命チョコ」などと呼ばれました)。形骸化した義理チョコの経済的負担もバカにならないと、やがて女性同士でチョコを贈りあう「友チョコ」や頑張った自分にご褒美として買う「ご褒美チョコ」というのも出てきて、もはや愛の告白の意味は何処へやらという感じになっていました。それがここへきて、全く新しい「俺チョコ」なんてカテゴリーが登場してきたのだそうです。

 元のニュース記事で紹介されている西武池袋本店でも、バレンタインイベント会場は上質感をテーマに、男性が入っても違和感を感じないようにとかなり男性客を意識しているのだそうです。昔はこの時期、本当にチョコレートが好きな男性は困ったものでした。というのも、この時期デパートやスーパーでチョコを買うと、女性にモテないから自分でチョコを買ってるんだと思われやしないかと、バレンタインイベントで並ぶ魅力的なチョコを横目に首をすぼめていただけでした。それが「俺チョコ」なんて言って、堂々とチョコを買える時代になったのは、「スイーツ男子」という言葉や存在が定着したことが大きく働いています。昔は男性は酒好き、甘いものが好きなのは女性というテンプレでしたが、最近では男性も甘いものが好きだと気兼ねなく言えるようになりました。チョコ好きの自分としては歓迎したい「俺チョコ」ですが、男性の女性化(そして女性の男性化)が進んでいる証拠だと言われると、本当に手放しで喜んでいいのかどうかは分かりませんね。

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2017年2月7日火曜日

じわじわ拡大中の「電子マネー・スリ」。防ぐには? | RBB TODAY

じわじわ拡大中の「電子マネー・スリ」。防ぐには? | RBB TODAY:

 今回は幸野百太郎氏によるWallor GPS/BLTE Walletという商品紹介記事を元に、最近アメリカで増えているという電子マネー・スリに関しての話題です。

 皆さんはどのくらい電子マネーを使っているでしょうか。実は自分はせいぜいSuiCaくらいしか電子マネーらしい電子マネーは使っていないのですが、最近ですとiPhone7やiWatch2がSuiCaに対応したりして、スマホやスマートウォッチで電子マネーを使うとおいう人も増えてきているんじゃないでしょうか。旧来通りカード形式で使う場合も、財布の中に入れておくと小銭を出さなくて済むケースも多いので、重宝している方は多いでしょう。ただアメリカでは、最近そんな電子マネーを盗み取る「電子マネー・スリ(digital pickpocket)」が増えているのだそうです。

 普通は「スリ」と言えば、電車やバスの中などで混雑にまぎれて男性の内ポケットや女性のバッグから財布を抜き取る窃盗を指しますが、「電子マネー・スリ」とはどんな手口なのでしょうか。「電子マネー」という言葉からネット上でのフィッシングとかハッキングを思い浮かべてしまいますが、実際はそんなネット上の手口ではなくもっと物理的な手口なのです。それは、バッグや服の上からこっそり高精度のカードリーダーをかざして、電子マネーの非接触型IC(RFID)からマネー情報やカード情報を盗み取るという手口なのです。その場で電子マネーがリーダーに移動するわけではなく、盗み取った情報を元にネット上で買い物されるというわけで、ちょうどクレジットカードのスキミング被害と同じような形になります。電子マネーとしてそれほど高額のチャージをしている人が少ないため、1人1人の被害額が小さく、逆に発覚しにくいようです。クレジットカードの場合は後日決済なので、スキミング被害が発覚したら即刻カードを止めたりして対抗処置を取れますが、電子マネーの場合は使用時の決済なので、使われてしまったらどうしようもないことになります。

 日本ではまだこの手の犯罪が注目を集めていませんが、アメリカでは昨2016年の上半期だけで420万ドル(約4億7千万円)もの被害が出ているそうです。この金額は少ないと思うかもしれませんが、新たな犯罪が生まれたという意味で、これから大きく拡大してしまう可能性を秘めている数値だと思います。そんな電子マネー・スリの被害に遭わないために、RFIDリーダーの電波を遮蔽するスキミング防止カードや、電波を遮断する素材で作られた財布といったものも販売されています。

 元記事で紹介されているWallor Wearable社のWallor GPS/BLTE Walletも、電子マネー・スリを防止する財布です。革製の男性用財布ですが、RFIDの電波遮蔽などのリーダーを使った非接触スリを防止できるだけでなく、低消費電力のBluetoothとGPSを内蔵して物理的に財布を持っていかれることも防止しているのが特徴です。以前にスマホから車の駐車位置を探したりサイフや鍵などを探せるタグを紹介したことがありましたが、あの手の「タグ」が財布と一体化してしまっていると考えれば分かりやすいかもしれません。つまり、スマホの専用アプリを使って財布とBluetooth通信を行なうので、数十mくらいしか通信可能距離はありません。財布に4G回線の契約をしてインターネット経由通信を行ない、その財布とスマホとの距離が離れても場所を探せるというところまでは行なっていません。財布に4G回線の契約と毎月の回線使用量を使うというのは、コストバランス上イマイチと思いますので、Bluetoothでの近距離通信というのは妥当な選択でしょう。ただこの財布は充電池式なので、2ヶ月に1回くらいの充電が必要なのだとか。一応ワイヤレス充電に対応しているようですが、「財布を充電する」という習慣がこれまでなかったので、最初は充電し忘れてしまいそうですね。

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2017年2月6日月曜日

父親が一家の主でなくなった理由とは - WSJ

父親が一家の主でなくなった理由とは - WSJ:

 今回はJANET ADAMY氏による記事を元に、家庭の中心が父親から子供に移ってきているという話題です。自分も二人の子供を持つ父親なので、普段から実感はしていましたが、自分たちが子供の頃の家庭の権力者は父親だったものですが、いざ自分が父親の立場になってみるとその座は母親や子供へと移っていたのです。

 メリーランド大学とインディアナ大学の経済学者らによる研究によれば、アメリカでも家庭における権力者の座は父親から子供に移ってきているのだそうです。その要因の1つは共働き世帯の増加で、もう1つは子供の数の減少なのだそうです。日本と全く同じ構造に見えますね。

 歴史的にも、1世紀前は父親が家庭における唯一の稼ぎ手という立場だったので、妻や子供たちからは尊敬を集めていました。父親の庇護の元に母親・子供は生活していたのですから、父親の権威・権力は絶大だったのです。少し高価なものを買いたいというときは、父親の承認が必要でした。それが、アメリカでは70年代以降に女性の労働参加率が上がり、日本でも80年から90年代に共働き世帯が増加し、夫婦間の稼ぎの差が縮まってくると、家庭内でも母親の権力が上がってきました。母親が経済力をバックにして「お母さんがお金を出すからいい子にしなさい」と言うこともできるようになったのです。

 そしてさらに注目すべきは、その後子供の数が減少するにつれ、家庭内での子供の存在感が大きくなってきたのです。従来は多くの子供たちが、親の愛情や親の経済力をシェアしあっていたのですが、子供が減ることで兄弟姉妹での親のリソース獲得競争が緩和され、結果的に影響力を強めていったのです。親としても、子供の数が減ることで1人1人をより大切にするようになり、パワーバランスとしては子供の方が上になったというのです。

 今回の論文は、家庭内の親の影響力を形成するその他の要因が考慮されていないという限界もあります。父親だけが外で働いていた時代の母親も、そして現代の母親も家庭内で独自のパワーを持っているはずです。子育て・食事の用意・家族内の行事の企画も担っていることが多いと思いますが、それらは考慮されていません。また、以前に比べて父親が子供と過ごす時間が増えていることが分かっていますが、その増えた時間が父親の影響力を増大させる可能性についても掘り下げておらず、子供の影響力が高まっている兆候の1つに過ぎないとしています。

 多くの要因を系統的に説明しているわけでもなく、掘り下げ方も甘いと言われればそれまでなのですが、実感としては家庭の中心は父親から母親そして子供へと移ってきているようには感じます。父親や母親の家庭内でのパワーは経済力をバックグラウンドとしていましたが、子供のパワーは少子化による希少価値だというのも実感にあったものだという気はしますね。

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2017年2月5日日曜日

トランプ不支持率が過半数超え、歴代大統領の最短記録 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

トランプ不支持率が過半数超え、歴代大統領の最短記録 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン):

 今回のはNiall McCarthy氏による記事を木内涼子氏が編集したものを元に、アメリカのトランプ死んだ伊藤力の支持率に関する内容です。アメリカの大統領は、国民行事としての大統領選で盛り上がりその熱も冷めやらぬ中就任するので、大抵は相当に高い支持率の船出となります。しかし大抵はその期待感が高すぎるために、実際に手腕とのギャップでやがて支持率が下がっていく...なんらかのマイナスポイントがあると一気に下がることもある...というのがパターンでした。オバマ前大統領あの場合ですと、連邦債務の上限問題が危機的な状況に陥ったことで、大統領就任936日目に不支持率が50%を超えてしまいました。

 しかし、元記事の伝えるところによりますと、なんと1月20日に就任したばかりのドナルド・トランプ大統領は、わずか8日という期間で不支持率が50%を超えたのだそうです。就任以来矢継ぎ早にトランプ大統領が発行する大統領令が、多くの方面で人々の反感を買っているのは周知のところですが、それにしても8日というのはすごいですね。ちなみに、ここ最近の大統領の不支持率が50%を超えたのは
  ロナルド・レーガン 727日
  ジョージ・ブッシュ 1,336日
  ビル・クリントン 573日
  ジョージ・W・ブッシュ 1,205日
  バラク・オバマ 936日
  ドナルド・トランプ 8日
となっていて、トランプ大統領の時間の短さが際立っていますね。この不名誉な記録に関してトランプ大統領の擁護をするとすれば、トランプ大統領は就任時の支持率も過去最低の45%、不支持率がすでに45%あったのです。つまり、人気が急激に落ちたわけではなく、もともと人気がなかっただけと言えると思います。

 トランプ支持者・ポピュリズム支持者の中には、大統領のやることを喝采を持って見ている人もいるのかも知れません。トランプ大統領の支持層は、「地方に住む白人」「非知識者層」と言われています。トランプ氏は大統領選の中で「我々白人の職は移民に奪われ犯罪は横行し、このままではアメリカは滅びる」「これを救えるのは私しかいない」と、新興宗教の教祖のように彼らを取り込みました。いわゆる非知識者層は、目の前の事柄だけにとらわれてグローバルに俯瞰する視野に乏しいことが多く、誇張された地獄絵をそれを容易に信じ込んでしまった。しかし、いざトランプ氏が大統領になって公約を次々と実現する姿を見て、ちょっとやりすぎちゃったかもと思っているのでしょうか。

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2017年2月4日土曜日

仕事しないなら休んでるほうが会社のため? アリのコロニーで実証か|ギズモード・ジャパン

仕事しないなら休んでるほうが会社のため? アリのコロニーで実証か|ギズモード・ジャパン:

 今回の記事はなんともブラックな響きを持ったタイトルですが、Nature World Newsの記事によれば、仕事しないアリにもきちんと役に立っていたということがわかったというお話です。

 働きアリのコロニーについては、古くから「働きアリの法則」とか「2:6:2の法則」などと言って、上位2割はたくさん仕事をしますが、下位2割は何もぜずにサボっていると言われていました。じゃあと言って、下位の2割を取り除いたとしても、また残ったアリの中から2割はサボることになるという、ビジネス上の組織論に絡めて語られてきました。今回の元記事で面白いのは、このサボっているアリには実はきちんと役割があったということなのです。

 米ミズーリ工科大学で行なわれたアリのコロニーの研究によれば、割合の数字は組織論で言われる2:6:2とは違いますが、サボっているように見えたアリは実は活動量を極端に落としていたのです。つまりは、じっとしていて動かないことが、コロニーの中での役割だったのです。仕事をする必要もないのに動いてエネルギーを消費してしまうと、コロニー全体としてはその分余計な餌や水・場所などのリソースを必要とします。したがって、じっと動かずにいることでコロニー全体の「省エネ」に役に立っていたのです。

 これを人間の世界に当てはめると、実は昔から言われていた「働かざるもの食うべからず(He who does not work, neither shall he eat.)」じゃないでしょうか。この言葉、昔からの慣用句ではありますが、なんかイヤな響きだと思いませんか。人間社会全体をアリのコロニーと同じとみなして、コロニーとしての生産性を上げることが目的化、ついには「失業者は食わずに我慢しろ」「成績が悪い営業マンは給料ナシだ」というような暴論に発展しかねない雰囲気を持つ言葉です。病気や障害・年齢的な体力の衰えなど、働きたくても働けない事情がある人はたくさんいます。彼らに対してこの言葉はあまりに冷たく響きます。

 しかし、この言葉の出自をよく調べてみると、新約聖書「テサロニケの信徒への手紙二」3章10節にある「If any would not work, neither should he eat.」に行き着きます。つまり、我々が「働かざるもの」と教えられていた部分は「働こうとしない怠惰な者」「なまけ者」ということであって、働きたくても働けない人のことを言っているのではなかったのです。その後、ソ連のレーニンは「働かざるものは食うべからず」は社会主義の戒律であると述べましたが、それも不労所得で荒稼ぎする資産家達を戒めるための言葉でした。

今回の元記事で言われている研究結果は、アリの世界は文字通りの「働かざる者食うべからず」が行なわれていることを示しています。しかし、人間社会においては、当然この言葉はアリの世界とは異なった意味で捉える必要があります。何より、この言葉は他人に向かって言う言葉ではなく、自分で自分を戒める時にのみ使うべきでしょうね。

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2017年2月3日金曜日

【経済快説】AIに投資運用を任せられるか 大規模で継続的な成功を得ることは困難 (1/2ページ) - 経済・マネー - ZAKZAK

【経済快説】AIに投資運用を任せられるか 大規模で継続的な成功を得ることは困難 (1/2ページ) - 経済・マネー - ZAKZAK:

 今回はこの山ちゃんウェブログで何度となく取り上げている人工知能(AI)の話題ですが、投資の世界でもファンドマネジャーという職業はAIに取って代わられるのかという山崎元氏(経済評論家)の記事を元に考えてみようと思います。これまでこの山ちゃんウェブログを読んで下さっている方には、自分の結論は見えているかもしれません。そう、自分は、当然AIに取って代わられると思っています。

 しかし元記事によれば、山崎氏はそうはお考えでないということです。山崎氏の主張は「そもそも個人投資家が正しい運用理解を持つと、AIを使うまでもなく自分で判断する方が自分に合った運用を行うことができる」と書かれています。それを裏付けるように、個人向けに商品化されている「ロボ・アドバイザー」は、FinTech(金融テクノロジー)の名に値しないと切り捨てられています。しかし、要するに投資の世界がAIに乗っ取られるかどうかは、「AIが運用した時の利回りと人間のファンドマネージャーが運用した時の利回りの比較」がなければ、議論することはできないでしょう。囲碁や将棋、最近ですとポーカーのような運が大きく作用するゲームでも、AIは人間のトッププロを打ち負かしてきました。元記事における山崎氏の結論「小規模な成功はあり得るが、大規模かつ継続的な成功は難しい」は、投資の世界で人間のプロとトップレベルのAIがガチンコ勝負をした上で人間が勝つ、そして将来にわたってAIには負けないだろうという確信が得られないと出せない結論だと思います。

 しかし、投資にAIに活用して高い利回りを叩き出しているヘッジファンドの話はたくさんあります。人間にによる投資ではなく機械が投資するボリュームも2009年の4080億ドルから、現在は8800億ドルを超えていると言われています。最近ですと、トランプ米大統領のツイートを元に自動で株取引を行なうAIが利益を上げているというニュースも駆け巡りました。投資の世界では大きなお金が絡んでしまうので、残念ながらゲームのように人間対AIを試すようなことはできませんが、かなりAIが人間に迫っている、いや一部は人間を上回るケースも出ているんじゃないかと推測されます。

 実際の対戦が叶わないのであれば理論的にとばかりに、山崎氏は、コンピューターが過去のデータを解析して投資を行なう「クオンツ運用」という手法について、一時うまく行ったものもあるが大きく成功しなかった、と言われています。その理由として、市場の癖は不安定・成功した方法は成功するほど真似され有効性が低下・運用資金が大きくなると自らの売買が市場価格に影響を与える・売買に手数料が掛かるため市場の平均を保有する投資を負かすのは難しい、といったことを挙げておられます。

 しかし最初の、クオンツ運用は成功しなかったとは、何をもって言われているのでしょうか。もちろん、失敗に終わったものの方が圧倒的に多いとは思います。しかし「失敗は成功の母」という言葉で有名なトーマス・エジソンは、電球の発明のために1万回以上の失敗を重ねています。99.99%失敗しても、0.01%の成功を大きな成功に育てて次の世界を作り出すことができるのがサイエンスやテクノロジーの世界です。FinTechはその世界観を色濃く受け継ぎますので、多くの試みが失敗したので今後も失敗だろうと言うのは、完全に文系の人の感情論ではないでしょうか。そして、AIが大きく成功しない根拠として上げられている4つの問題点は、すべてディープラーニングの解決できる問題ばかりです。もしかして、山崎氏は機械学習やディープラーニングの仕組みをご存じないまま、第一次AIブームの頃のしらみ潰し方式を念頭にAIが将来も人間に勝てないと言われているのかもしれません。

 いや、投資の世界でAIが人間に取って代わると言うことは、山崎氏ご自身の仕事も当然取って代わられることを意味していますから、無意識のうちに防衛本能が働いて、敵は大したことがないと思い込もうとされているのかもしれません。元記事で結論づけられている、投資の世界ではAIは「たいしたものにはならない」「過剰な期待は持たない方がいい」というのは、眉唾ものです。むしろ、投資や金融・法律などのエキスパートは、当然AIに取って代わられる分野だと考えるのが自然だと思います。

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2017年2月2日木曜日

米、ビザ発給にSNS審査も 国土安全省が検討 (写真=AP) :日本経済新聞

米、ビザ発給にSNS審査も 国土安全省が検討 (写真=AP) :日本経済新聞:

 大統領就任からわずか10日ほどの間に次々と大統領令にサインした、ドナルド・トランプ大45大アメリカ大統領。選挙前の公約を次々と実現に移していますが、基本的にはポピュリズムに支えられた保護主義を極端な形で実現しようというものが多く、アメリカ第一主義・アメリカさえ良ければそれでいい、といった考えに基づいているように思います。

 そんなアメリカの混乱の中、国土安全保障省は、外国人にビザを発給する際の審査を強化し、申請者のWebサイト閲覧履歴や電話での通話内容、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の使用履歴を調査することを検討していると明らかにしました。つまりアメリカに入国しようという人は、インターネット上における過去のツイートやFacebookの投稿なども調べられてアメリカにとって危険な思想の持ち主でないかどうか調べられるということになるかもしれないのです。とにかく就任以来のトランプ大統領のアメリカ第一主義はある意味で一貫していて、それが最も強く出ているのが「移民排除」です。今回の「検閲」とも言える思想チェックの導入は、市民の入国を90日間禁止したイスラム圏7カ国などに導入するとみられています。元記事が書かれた2月1日時点で、イスラム圏7カ国からアメリカ行き航空機への搭乗を拒否されたのは721人に上っています。

 インターネットにおいては「デジタルタトゥー」という言葉があります。これは、いったんSNSなどに投稿してしまった書き込みや個人情報・画像など、ネット上に拡散してしまうともう消すことがほぼできないことを、入れ墨に例えた表現です。日本でもここ数年、TwitterやFacebookなどにコンビニのアイス用冷蔵庫に入った写真だとか裸でジェットコースターに乗る写真をアップしたり、YouTubeにコンビニおでんをツンツンした動画や宅配便の配達人をチェーンソーで脅した動画をアップするなど、自らの「愚行」をデジタルタトゥーとして残す残念な人が後を絶ちません。こういった愚行も人生を台無しにしてしまいかねませんが、国家によって「タトゥー」がほじくり返されて不利益を被ることが現実的になってきたのです。少なくともアメリカの場合は、「タトゥー」を入念に調べられて入国できないという事態は起こり得るかもしれないのです。

 自分もこの山ちゃんウェブログに日常思ったこと感じたことを書いていますし、Twitterもやっているので、日々「タトゥー」を残しているということになります。自分も含めてですが、ブログ記事を書いたりツイートしたりFacebookの投稿をしたりYouTubeに動画をアップしたりしている人は、その情報を「永久に残そう」という意図よりも「多くの人に見て欲しい」ということを意図しているのではないかと思います。インターネット上の情報は永久に残るというのは、頭では分かってはいても普段は頭の片隅に追いやられていて、「いかに多くの人に見てもらうか」を追求するあまりついついエスカレートして過激な発言をしたり常識はずれな行動をしたり、とにかく「目立つ」ことを目論んでしまいます。目立とうとすれば、普段の常識的な思想や考えではなく突飛な考えを記事に書いてみたり、誰かにツイートに噛み付いてみたり、法律すれすれやちょっと向こう側に行ってしまうような行動を撮影してみたり、といったことが起きやすくなると思います。つまり、ネット上ではリアル世界における自分よりも過激になりやすいというわけです。そんなリアル世界よりも過激な自分がタトゥーを残し、そのタトゥーでもって自分という人間の思想や人間性を判断されてしまう恐れがあるというわけです。

 電話の通話記録やネット上やSNSでの活動記録を元にビザ発給の審査が行われるようなことが現実化してしまうと、本来の割合よりも多くの割合の人が「過激な思想の持ち主」と判断されてしまいかねない気がするのです。ネット上の行動は常にタトゥーとして永久に残っていくものなので、それはつまり自分が書いているこの記事もずっと残ってしまって、その内容で自分の思想や人間性を判断されても大丈夫だという確信が持てることしか発信しないようにする、それくらいの慎重さが必要になるかもしれませんね。

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AI、ポーカーでプロ4人に圧勝 2億円超のチップ獲得:朝日新聞デジタル

AI、ポーカーでプロ4人に圧勝 2億円超のチップ獲得:朝日新聞デジタル:

 人工知能(AI)の勢いがとどまるところを知りません。その勢いは、実力もさることながら運の影響も強いとされるポーカーでも健在です。ただ、ちょっとその仕組みは今回の第三次人工知能ブームを支える「深層学習(ディープラーニング)」とは違っているようなのです。

 元記事のニュースによれば、カーネギーメロン大(ペンシルベニア州)が開発した「リブラトゥス」というAIが、4人のプロと20日間もの間対戦を繰り返し(対戦回数はなんと12万回!!)、獲得したチップの額でプロに圧勝しました。囲碁や将棋でAIがプロを破るニュースが相次いでいますが、囲碁や将棋は盤上に相手の駒が出ていて将棋の場合は持ち駒も分かるのに対して、ポーカーの場合は相手の持ち札が全くわかりません。ポーカーは相手との頭脳勝負の要素ももちろんありますが、引くカードは完全に運に左右されますし、表情や仕草から相手の手札の強さを読み取るような心理戦の意味合いも非常に強いと思います。元記事では、相手の手札がわからないというのはビジネスの価格交渉などの場面と同じで実社会の意思決定にも応用できるとのことですが、果たしてディープラーニングで運や心理をコントロールできるということなのでしょうか。

 ところが、開発したサンドホルム教授によると、「リブラトゥス」はディープラーニングを使用しているのではなく、意思決定の手法として知られる「ゲーム理論」を応用しているのだそうです。囲碁の世界チャンピオンを破って有名になったAlphaGoに代表されるディープラーニングでは、非常に多くの層からなるニューラルネットワークに膨大なデータ(教師データと呼ばれます)を学習させることで、初めて出会うゲーム局面でも最適な戦略を選択できるという理屈ですが、「リブラトゥス」ではコンピューターがあらかじめ手札の組み合わせをしらみつぶしに分析して、膨大なデータベースの中から最善の手を選ぶ方法が使われているのです。そして同じ相手との対戦が繰り返されると、このデータベースは対戦相手の癖などが反映されていくので、序盤は五分五分かプロ側が有利でも中盤以降はプロの裏をかく手を連発するようになったのだそうです。

 歴史的にはコンピューターを使用したAIに関しては、大きく3回のブームがあったと言われています。第一次AIブームは1950~60年代、世界初のコンピュータ(ENIAC)からわずか10年くらいですが、いわゆる「推論・探索アプローチ」と呼ばれる方法論です。いわゆる「しらみ潰し作戦」で、例えば難しい迷路の問題でも全てのルートをしらみ潰しに当たればゴールにたどり着けるルートを見つけられるという考え方です。そして、第二次AIブームは1980年代、エキスパートシステム(MYCIN)と呼ばれる感染症診断治療支援システムが新米医師よりも診断成績が良かったことでブームが起きました。この頃の方法論は「知識表現」、つまりは知識を入れただけAIが賢くなるという理屈です。この方法の限界は、AIに知識を教えるのは人間なのでAIは人間より賢くなれないということでした。そして教えないことに関してはトンデモナイ答えを出すので、エキスパートシステムに高熱の患者をどう処置するか聞くと、「解熱剤を飲ませる」または「殺す」という答えが返ってきたなんていうジョークもあったそうです。人間は死んだら体温が下がりますからね。ディープラーニングの元になっているニューラルネットワークが考案されたのも実はこの頃で、ただしネットワークの層を多くすると誤差消失問題というのが発生して、頭打ちになってしまったのです(誤差消失問題についてはまたの機会にご紹介したいと思います)。そして、その壁を打ち破った第三次AIブームが現在もブームの真っ最中で、その方法論は「深層学習(ディープラーニング)」です。実は、ディープラーニングの実体はニューラルネットワークそのもので、ネットワークの層を非常に多くして「賢さ」を増したものと考えるとわかりやすいと思います。先に述べたように、単純に層を多くすると誤差消失問題が発生して、賢くなるどころかむしろ精度が下がる問題が長い「AIの冬」の時代にのしかかっていたのですが、ディープビリーフネットとか積層デノイジングオートエンコーダといった画期的なアルゴリズムが考案され、一気にブレークスルーを果たしたのです。

 ここでAIの歴史を簡単に振り返ったのには訳があります。この三回のブームのそれぞれのキーワードは、一次ブームは「しらみ潰し」・二次ブームは「知識表現とニューラルネットワーク・現在の三次ブームは「深層学習(ディープラーニング)とニューラルネットワーク」です。このキーワードの中で、「リブラトゥス」は実は第一次ブームの時の「しらみ潰し」作戦に他ならないのが面白いと思うのです。おそらく第一次ブームの頃のコンピューターの処理能力と現代のコンピューターの処理能力では雲泥の差がありますので、同じ「しらみ潰し」でも潰せるしらみの数やスピードが桁違いです。テクノロジーの発展は目新しい方法論が注目されますが、古くからある方法論も最新のテクノロジーを組み合わせれば蘇ることがあるという、なんとも哲学的な話じゃないかと思うのです。

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2017年2月1日水曜日

竹中工務店の機械学習 - 竹中工務店、機械学習で予測誤差3%以下に:ITpro

竹中工務店の機械学習 - 竹中工務店、機械学習で予測誤差3%以下に:ITpro:

 今回のトピックは、AIをビル管理システムに使用して消費電力量を予測するという竹中工務店の試みです。実はビル管理システムも自分の仕事の範囲の1つで、ほとんど同じことを社内で提案していたことがあったので、先を越されてしまった感もあります。

 その試みとは、消費電力量の需要予測から実際の消費までを1棟として制御する仕組みだそうで、竹中工務店の東京本店ビル・東陽町インテスビル・TAK新砂ビルを対象に「新砂エリアVPP(バーチャルパワープラント)」の構築に向けた実証実験です。VPPとは、複数の建物に設置されている発電機・蓄電池・太陽光発電装置などを統合制御し、あたかも1つの発電所のように機能させることを言います。

 元記事から転載させていただいたシステム構成図を↓に示しますが、米Microsoftの機械学習クラウドサービス「Azure Machine Learning(ML)」を利用した「負荷予測システム」と、発電機や蓄電池などの「リアルタイム制御システム」を組み合わせて、電力自由化で選択できる有利な料金体系を利用しやすくするのだそうです。というのも、30分同時同量制度というのがあって、新電力では事前申告した電力需要計画(例えば10時から10時半には"これくらい使います"という計画)に対し、30分単位での実際の消費電力量との差が±3%以内であれば、通常より安い料金体系を利用できるのです。新電力は大手の電力会社に比べボリュームが小さいので、需要家に予定を大きく上回る電力を使用されたり大きく下回る電力しか使ってもらえないと調整しづらいので、予定通りの量を使用すれば割安というエサをぶら下げるわけです。竹中工務店の今回のシステムでは、キモである機械学習による負荷予測システムが出した消費電力量の予測値が事前の宣言値の±3%を超える場合に、リアルタイム制御システムを使って蓄電池からの放電量を増やす等して範囲内におさめるのです。

 システム的には、クラウド上へのデータの収集は同社の建物管理システムプラットフォーム「ビルコミュニケーションシステム(ビルコミ)」が行ないます。ビルコミもNTTコミュニケーションズのプライベートクラウドサービスやVPN(Virtual Private Network)を使用して構築しているそうで、クラウド環境・機械学習ともIT系企業の提供するプラットフォームの上に構築することでコストダウンを図っているのでしょう。

 そして、IoTデバイス(センサー等)のデータ収集や機器制御の通信には、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)をSSL/TLSのセキュリア通信プロトコル上で使用しています。MQTTというのはPub-Sub型の通信プロトコルで、HTTPよりも軽量だとされていて、例えばセンサーなどIoTデバイスがクラウドへデータ送信する際、「ブローカー」という仲介者を中継してクラウドサーバーへ送信します。「ブローカー」があることで、データを受信したいサーバーが変わったり増えたりした場合、膨大な数のIoTデバイスではなく数少ないブローカーで変更すれば良いことになります。欠点は、必然的にブローカーは数少ないので性能や信頼性のボトルネックになりやすいこと、MQTT自身にはセキュリティ機能を持たないのでSSL/TLSと組み合わせますがせっかく軽量のMQTTですがSSL/TLSと組み合わせると重いと言われていることではないかと思いいます。

 今回の話のキモはMQTTではないので、通信に関する議論はまた別の機会としましょう。実は比較的最近なのですが、本来の仕事のウラでニューラルネットワークのエンジンとなるプログラムを書きました。IT系企業のクラウドサービスやパッケージを使うことも考えたのですが、確かにGoogleやMicrosoftなどの仕組みに乗っかれば「ディープラーニング」を容易に実装できそうですが、「ウラ」でやっていることなのでコストをかけられないこともそうですが、そして自分の主戦場であるIoT系システムは、画像・音声認識や囲碁・ポーカーの戦略などのように高度な分析が必要というよりは、回帰分析で予測値を出せるだけで有効なサービスにつなげることができます。つまり「ディープ」ラーニングまでは必要ではなく、層の少ないマルチニューラルネットワークでセンサーデータから電力使用量の予測ができれば十分だということが、今回の竹中工務店の例でも実証されたのです。自分のような電機メーカーの場合、社内にIT系部門も抱えているので柔軟に他社のクラウドサービスを利用しづらいこともあって、二番煎じになってはしまいましたが完全に自前で作れないかなと思っていました。

 竹中工務店のAIを活用して使用電力量予測ができるというのは、先を越された感はあるのですが、それが実現可能なんだと証明してもらえたことは嬉しいことでもあります。というのも、いわゆるビル管理システムで収集されるデータは1分間隔くらいのデータ粒度しかないことと、センサーは高価なので工場などの生産ラインならいざ知らず商用ビルではそれほど多く設置されないのが一般的なので、学習データが不足するのではないかと思っていたのです。それが、竹中工務店の例で示されたのは、データが不足して有効な予測ができないという状況ではなく、それなりに予測できているということなので、自分が考えるIoTシステムはビル管理システムでも実現性があるのでしょう。つまり、センサーなどIoTデバイスから収集されたデータをクラウド上へ集め、集まったビッグデータをAIが解析して得られたナレッジをもとにリアル世界へのフィードバックを行なうという一連の巨大なループの典型的なパターンが実現できます。

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